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ライフワークとしての学びを考えます。

舌のポジションで発声が良くも悪くも変わってくる

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発声において、意外に皆さんが気にしておられないのが舌です。

舌は想像しているほど自分の思い通りになってくれません。

舌は子音の発音で大事な役割を果たしますし、なくてはならないものですが、実際発声するときに舌が邪魔になってしまうことが多いのです。

まず、舌が硬くなっている場合。
声に影響して良い発声がしにくくなってしまいます。
また、舌が上がってしまうと、口の中が狭くなってしまうので,息の通りが悪くなってしまいます。特に、舌の奥の方が上がってしまうと、苦しそうな声になってしまいます。こうなっては、せっかく横隔膜のトレーニングで呼吸がスムーズにできるようになったとしても、舌が息の流れを邪魔をしてしまうのです。

できれば、子音でどうしても必要なとき以外、舌に余分な力を入れず、はなるべく下げておくのが良い発声につながります。

舌と口の基本ポジションは、アゴを下げて、舌を伸ばして、舌先が下の歯に軽く触れる程度です。
もう少し下がって、下の歯茎の位置に舌先があっても問題ありません。
「舌を下げて口の中に空間をとり、長い時間そのままでも楽にしていられる」のがその人にとっても良いポジションです。そのままの状態で1時間ドラマを見続けても大丈夫かどうかで考えてみてください。

もう一つ、舌を下げても、アゴが下がっていないと、口の中の空間は取りにくくなります。

舌と同時に、アゴを楽に下げる練習もしておくとよいでしょう。

アゴを下げて口の中の空間をとるには、口を閉じた状態でも空間をとることができるようにします。

まず、「あ」と発声するときの口の開け方で口をあけます。
そして、舌を伸ばして舌先を下の歯か歯茎に触れる位置に置きます。
口の空間や舌はそのままで、唇だけを閉じます。
そうすると、アゴを下げている分、鼻の下が少しのびた状態になりますがそれで大丈夫です。
口を閉じていても、舌がのびて口の中に空間がとられている状態になります。
熱いおでんを食べたとき「熱っ・・熱っ・・」となって口の空間をとりますよね。そのときと似たような状態になります。

このポジションは、日常生活の中でも、常に意識するようにしてください。
そうすることで口の中が柔らかく、アゴの関節もなめらかになり、空間を広くとれるようなって、ボイストレーニングの効果がより発揮できるようになります。


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