一流は鼻腔で響かせる 二流はのどで響かせる 響く声になるためのハミングと声のボイトレ
声は出るようになった。音域も広がってきた。でも何か足りない・・・。
それは、声自体の響きです。
そんなに大きな声を出しているわけではないのに、空気が振動したり、響きがまろやかだったりするような声は、声自体に響きを持っています。
こういう声の持ち主は一声聞いただけで「何か違う」とすぐに分かります。
話し声があまりに良い方がいらしたので「声楽か、何かをされていたことがありますか?」と思わずたずねてしまったことがあります。やはり、ある時期ボイストレーニングを行っていたことがあるのだそうです。
この声自体の響きを共鳴と言います。
共鳴は一流のボーカリストになくてはならないものです。
共鳴を得ると、軽い声でも音が響くようになるので、喉にストレスがかかりませんし、声がれすることがありません。
共鳴を得るためには、まず鼻の下筋トレを行い「鼻中隔下制筋」を鍛え、さらに、鼻濁音やハミングなどで鼻腔を共鳴させる方法を開発していきます。
リンク→「鼻の下筋トレ」
昨日は共鳴をハミングで得るトレーニング方法を書きました。
リンク→「共鳴ハミング」
そこで、本日は、ハミングから実際に声に移行するトレーニングをご紹介しましょう。
★★★ ハミング&声の共鳴トレーニング ★★★
(1)小鼻の脇を両人差し指で軽くおさえる。
(2)口から大きく息をすう
(3)口を閉じて鼻から息を流しながら「m~」とハミングする。
ポイント:鼻のあたりが「ビーン」と振動する感じがします。または、携帯のマナーモードのような音がします。息を吸うときに下腹を張り、ハミングしているときも下腹を意識して張ってください。
(4)「m~」とハミングし、途中で口を開け「まあ〜〜」と発声(ロングトーン)する。
ポイント:「あ」のロングトーンは、[m]のときの響きを出来るだけ残せるように。口は大きくあけすぎなくてもOK。発声中も下腹を意識して張ってください。
指で小鼻の横をおさえて振動させる感覚をつかみながら、鼻の下筋トレが進んでくると、手を離してもできるようになります。
そうすると、共鳴を得た状態で発声できるようになります。
トレーニングを成功させるために一つの大事なコツがあります。
[m]も「あ」も横隔膜が効いている状態を維持することです。
しかし、「出来ている」と思っても、実はなかなか横隔膜を使えていないことが多いものです。
そこで、このトレーニングを行うときは、へそ下9センチの場所に、カフェエプロンのようなもの、または、骨盤バンド(腰痛のとき使うもの)をありえなくらいしっかりと縛ります。
そうすることで、自然に抵抗が生まれて、下腹を張りながら横隔膜をしっかり効かせてトレーニングできますので、トレーニングが成功しやすくなるのです。
ぜひお試しください。