スカイマーク支援 佐山氏に見たしたたかさ
国内航空3位のスカイマークが1月28日に民事再生法適用を東京地裁に申請し、破綻しました。
厳しい状況の中スカイマークとスポンサー契約を結んだのが、投資ファンド、インテグラル(東京・千代田区)の佐山展生代表。
その後、テレビのインタビューに答える佐山さんを拝見しましたが、「これまでの実績は勝率100%。今回も自信がある」と言い切ってました。
質問の中で、リターンなどの数字を聞かれ佐山さんは何と答えたか。
微笑みを浮かべながら、
「数字を言うと皆さんびっくりしてしまいますから。」
と明確な数字を出しませんでした。
こんな答え一つにも、佐山さんの百戦錬磨たるしたたかさを感じます。
言質をとられ、記事にされることのリスクを回避しながらも、数字は言わないけれど「リターンは凄いですよ」ということをしっかりと匂わせることに成功しています。
佐山さんが本当は何を考えているのか。
下記、10日に行われたNewsPicksの取材記事からご紹介します。
・・・・(以下引用)・・・・
こういう厳しい状況の中でお金を出す人はまずいない。なぜ我々が踏み切ったかというと、社会的意義があるからだ。もし、業界内で10番目ぐらいのポジションの一般のサービス業の債務超過の会社であれば、そんなリスクは取れない。しかし、スカイマークが万一なくなってしまえば、ここまでつくり上げてこられた皆さんの努力が水の泡になる。
以前、テレビ番組で「いくらもうかるのか」「リターンはどれぐらいあるのか」と聞かれたが、もうけのためだけにやっているのではない。我々がスポンサーとして手を挙げなかったら、働いている何千人もの方々が仕事を失ってしまい、第3位の航空インフラが消えてしまう。初期的な資金援助で会社が回り、かつ、仮に他からの追加支援がなくてもやっていける自信があったのでスポンサーとして名乗りを上げた。一部に、ファンドの知名度を上げるためとの報道があるが、そんなことで取れるリスクではなく心外だ。
・・・・(以上引用)・・・・
「安いけれどもハイクオリティーを目指す。」
と言うスカイマーク。
したたかさと高い志を持って一世一代の「再生劇」。
見守っています。