日本にもあった歴史に残る名演説は女性によってなされた
歴史に残る名演説は数々あります。
イブラハム・リンカーン大統領の、「人民の、人民による人民のための政治」というフレーズで有名な「ゲティスバーグ演説」。
キング牧師の「I Have A Dream(私には夢がある)」演説。
最近では、スティーブ・ジョブズの米国スタンフォード大学の卒業式で行われたスピーチも歴史に残るものではないでしょうか。
かつて日本にも、素晴らしい演説がありました。
鎌倉時代です。
鎌倉時代の承久3年(1221年)5月、承久の乱。この乱は、三代将軍・実朝が暗殺されて、源氏三代が絶えたことを、後鳥羽上皇がとても喜んだことがきっかけになって起こりました。
この乱に幕府軍は勝利しました。
このとき、幕府軍を団結させ勝利へと導いた、歴史に残る名演説があります。
源頼朝夫人である、北条政子の演説です。
雑誌「express」2月号に連載されている「賢人の選択」という連載に承久の乱における政子の演説が書かれていました。
・・・・(以下引用)・・・・
政子は承久3年(1221)5月15日に演説した。
「皆心を一にして奉るべし、これ最後の詞なり。政右大将軍(頼朝)の朝敵を征服し、関東(幕府)を草創してより以降(中略)その思すでに山岳よりも高く、溟渤(海)よりも深し」
宣旨は「非議の論旨」であると断じたこの大見得で、御家人は団結した。
(中略)
結局幕府軍は総勢19万の軍勢をもって京都へ進撃、6月15日に入京した。政子の演説から約一ヶ月後の電撃的な勝利であった。
・・・・(以上引用)・・・・
尼将軍とまで言われた北条政子の演説、実際に聞いてみたかったと思います。
御家人たちを納得させたこの演説、さぞかし力に満ちていたことでしょう。
言葉とは、強い想とビジョンを持ち、腹を据えて語れば、国を動かすほどの力を持つということです。
男性も女性も関係ありません。言葉の力を信じ、説得力を持って語ることができる人が増えてくれることを願って、これからも支援していきたいと思っています。