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ライフワークとしての学びを考えます。

10万時間の法則では天才にはなれない 決まるのは5歳まで

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お子さんがお生まれになったご両親から
「何歳からピアノを始めたら良いのですか?」という質問を良く受けます。

私は「できるだけ早く」とお答えします。

なぜなら、ピアノやヴァイオリンなどは、5歳くらいまでで決まってしまう面があるからです。
まず100歩譲って10歳までには初めてほしいと思います。

以前、空手の先生が「息子が生まれたら、タッチをした瞬間にすぐ空手を始めさせた」という話を聞いたことがあります。人間の身体(全体・能力)はすぐに固まってしまうからです。ものすごく柔らかいうちに始めた方が、本人が後から自分の潜在能力を伸ばしやすくなります。

日経ビジネスオンラインの記事、

「5歳までのしつけや環境が、人生を決める」ノーベル賞経済学者、ジェームズ・ヘックマン教授に聞く

では、2000年にノーベル経済学賞を受賞したジェームズ・ヘックマン米シカゴ大学経済学部特別教授5歳までの教育が、人の一生を左右すると述べています。
IQを高めたければ、乳幼児期の働きかけが重要なのだそうです。

    ・・・・(以下引用)・・・・

人生の最初の数年はとても重要な役割を果たします。幼児期の適切な教育は、潜在能力の基盤を広げるのです。誰もが万能だとは決して申し上げませんが、モーツアルトのような大変な能力を秘めた人もいるわけです。モーツアルトは、常人とは違う形で音楽を理解していました。モーツアルトまではいかなくても、事実としてとりわけ若者にはこうした「可能性の富」があるわけです。

若ければ若いほど、様々な「潜在能力」を創ることが容易です。潜在能力は互いに少しずつ積みあがっていくものだからです。いったん基礎的なスキルを身に付ければ、次のスキル、またその次のスキル、とスキル向上のために「投資」していくことが容易になります

マルコム・グラッドウェル氏が、何かの分野でプロになるには1万時間の経験が必要だと言っていましたが、私は少し違うと思います。私が音楽に10万時間打ち込んだってモーツアルトにはなれませんし、数学に10万時間かけたって、数学者のフォン・ノイマンのようにはなれません。

    ・・・・(以上引用)・・・・


5歳までに、潜在能力の基盤をつくり、子供の可能性を広げることが大切だとおっしゃっています。

ピアノの道から少しはずれたとしても、ピアノで培った潜在能力はIQを高め、将来に必ず役立ちます。
私が今まで見てきた生徒さんたちは、プロにならなくても、受験でピアノを中断したとしても、世間一般で「良い学校」と言われるところにすんなり進学していますので、教授の話には大いに納得できるところです。

これは、特にピアノをすれば良いということではなく、お子さんの可能性を伸ばすようなことであれば何でも良いのではないでしょうか。ご両親が愛情を持ってお子さんに接することが大事だと思います。また仕事を持っている方も、代わりになる方に教育をお願いするように考えることも必要です。

そういえば、私の幼児期は、母親が専業主婦で、しょっちゅう絵本を読んでくれたり図書館に連れて行ってくれたり、豊かな自然に接するような環境においてくれました。
この記事を読み、幼児期の自ら積極的に学ぶことが出来ない時期に、自分の貴重の時間をつかって面倒を見てくれた親には感謝の気持がわき上がってきました。

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