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プレゼンで歩きながら話すときの注意点 自己満足になっていないか?(プレゼンの心得編)

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プレゼンのとき、歩きながら話すことは、その場の空気や流れの主導権を握るということにおいては、とても有効な方法です。

そのため、最近は演台をの後ろで話すのではなく、全身を見せて話す方も、まだ少ないですがチラホラ見かけるようになってきました。

いくら良いからと言って、ただ歩き回っているだけでは良くありません。

動きに出来るだけ意味を持たせることが大事です。

基本的で失敗のない方法は、一定の位置でまっすぐ立って話し、話題が変わったところで移動し、その位置またまっすぐ立って話す、という方法です。

こうすると、移動することで「話題が変わった」「次に進んだ」と分かりやすく、移動の時間で聴く方も前の話しを咀嚼することができます。
よく、立て板に水で話しを進めてしまう場合がありますが、それは一見滑らかなようでいてあまり親切ではありません。話し手の方は、すでによく分かっている話しなので良いのですが、聞いている方は初めて聴く話しなので内容についていけなくなります。

もし大きな会場で移動に時間がかかってしまう場合は、急がなくてはと思って早足になってしまうと、せっかちになり落ち着き無く見えますから、ゆっくり堂々と歩きましょう。
そして、距離が長くて間が空きすぎるなと感じたときは、歩きながら話しても良いのですが、このとき、聴衆の方に視線を向けながら話すように。話しているときに、意味なく下を向いていたりすると、そこでコミュニケーションが外れてしまいます。

もし歩きながら話すのであれば、資料やプロンプターを確認しながら、または、読みながら歩くことだけは絶対にしてはいけません。
こうすると、歩いている意味が、資料を読むためのものになってしまいます。
もし、移動しながら話すのならば、資料は見ていると、分からないように視界の端で1秒以内にチラ見するにとどめ、記憶して話しましょう。

また、経営者でよくあるのですが、情熱のあまり、興奮状態で歩き回りながら話してしまうというケースです。
傍目で見ていると、興奮した熊がオリの中で歩き回っているようです。
これは、自分はすっきりするかもしれませんが、聴衆は置いて行かれている場合が多々あり、単なる自己満足で終わってしまいます。


セールスフォースのマーク・ベニオフ会長兼CEOは、円形の舞台でも360度の聴衆に対して、動きながらアイコンタクトを外さずに話しているという良い例です。

よく動いて話せています。
気持ちを極限まで高めて話しているので、熱気が伝わります。
下手をすると、ただ自分だけが興奮して話しているだけに見えてしまうところですが、アイコンタクトもとれているし、会場も盛り上がっている様子なので、全体の空気と連動しており、この場合は良いと思います。

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