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なぜビジネスパーソンの97%はアマチュアなのか

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ビジネス界で、私が思う素晴らしい講演者がいます。

大臣もこれからの日本についてアドバイスを求める日本の重鎮であると思います。

その先生の講演は、還暦を超えておられますが、お一人で立ちっぱなし3時間休憩なしのノンストップ。聴衆も身じろぎ一つできず、メモもとれません。途中で、寒かったら上着を着ようとか、暑かったら上着を脱ごうとかできないので、3時間この状態で耐えられるか判断して臨みます。冷房の効いた会場では膝掛けを持参しています。当然遅刻は入れませんし、途中退場したら戻ることは許されません。そのためトイレも済ませておかなくてはなりません。
3時間動けないで座っているので腰痛もちの人は大変です。座布団をわざわざ持ってきている人もいらっしゃいます。

「なぜ、聴衆にこれだけのことを強いるのか」と思われるかもしれません。

それは、講演とは共同作品だからです。

もし、一人でも誰かが集中していないと、他の聴衆がいくら空気を作り上げていても、そこから空気が抜けていくものです。

その先生の講演では、集中できていない人がいると「あなたのせいで皆さんが迷惑をしている。出て行きなさい」と言われることもしょっちゅうです。

先生は「このくらいのことが集中できないようではビジネスの世界でやってくことはできません。ビジネスパーソンの97%はアマチュアです。体の中心にしっかりとした軸を作れていない。」
とおっしゃいます。

またメモをとってはいけないのは「メモをとらなくては覚えていられないことは身につかない。私の講演では一つでも残ったことを自己体験と重ねて深めていただければ良い」ということからです。
確かに、メモをとって帰ったようなものは、あまり自分にとって身についていないことのほうが多いものです。
それよりも、講演自体に集中するほうが良いのです。

終わるとぐったりと疲れます。
しかし、さわやかな疲れです。

それだけ講演者の方が、真剣だからです。
「聴衆との真剣勝負の講演です」とおっしゃいます。

聴く方にも力が求められるのです。
聴衆のほうの可能性にも真剣に懸けているということなのでしょう。

その先生の講演を聴くと、ビジネスの世界で、一人で立派に講演できる方が意外に少ないことに気がつきました。

話す方も、聴く方も、どこか「諦め」があるような気がします。

そういう講演やプレゼンは、やはり、空気が緩んでしまっています。

私はそれでも聴く姿勢を大事にしようと思っています。
どんなときでも、講演者に対して敬意を持って聴くようにしています。
講演者に良い話をしていただけるよう、力に満ちてそこに在るようにしています。

聴衆も、講演の共同制作者だからです。

一期一会の貴重な時間を良いものとできたら、といつも思っています。

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