上手く行かないのは自責だととらえる前に考えるべき大事なこと
物事が上手く行かないとき、周囲の条件が悪いせいにしたがる傾向があります。
上手くいかないのは、本当は自分の力が足りないせい。
それなのに、ふと気がつくと、他に出来ない理由を探してしまいます。
なぜか?
そのほうが自分が楽だからです。
2014年10月2日、日本経済新聞「プロムナード」にて作家の伊東潤さんが「自責で考える」について書かれていました。
・・・・(以下引用)・・・・
人は思い通りに行かないことがあると、他人ないしは環境のせいにしたがる。人に自尊心がある限り、それは当然のことだ。しかし、何か問題が起こるたびに他責にしていては、人の成長はそこで止まる。つまり失敗を糧にできないので、同じような失敗を繰り返すのだ。
・・・・(以上引用)
伊東さんは、元IBMの職員で、その後、作家としてご活躍されています。
サラリーマン時代、上司から「何事も自責で考える」ということを教えてもらい、それを胸に生きて来られたのだそうです。
だから、作家としては最初のうち上手くいかないことがあっても、自責だと思うようにしていたのだと言います。
起こった物事を自責だととらえるのは簡単なことではありません。
私は、今起こっていることは、良いことも、上手く行かないことも、起こるべくして起こっているのだと思います。
それは、過去を振り返り、その出来事を一つ一つスキャニングするように思い起こすとよく分かります。
やはり、それらのことに無駄はなく、すべて今に生きているのです。
困難や挫折、怖い思いを味わったおかげで、人の苦労が少しは感じられるようになりました。
人に対して、尊厳の気持ちを持てるようになりました。
人生のありがたさを感じられるようになりました。
だから、今起こっている困難は、単に力不足なだけではないのです。
何かの意味があり、自分に対して人生が何かを学ばせようとして問いかけているように思えます。