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ライフワークとしての音楽を考えていきます

最速で上達するためにスポーツや歌をたくさん練習するよりも前にやっておくべきこと

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以前練習して演奏できるようになった作品をまた演奏してみると、やり始めは「せっかく練習していたはずなのに、下手だ」と思うことが良くあります。

それは、相当な反復練習を重ねたであろうことが想像できるのですが、曲を体で覚えて演奏していることから、ごく自然に以前の体の動きで演奏してしまうのです。
今は、こんな動きで演奏しないので、明らかに以前は間違っていたことがわかります。
でも、当時は「出来ない!なんてダメ人間なんだ!」と頭をかかえ、何度もその動きを「何日も、長時間、反復練習し、苦労して、克服し、そして、そこそこは上手くやっていた」のです。

それは、ピアノだけではなく、歌もそうです。
歌も声帯や横隔膜動と連動した筋肉の動きからなっているもの。久しぶりに演奏してみると、たちまちそのときの感覚が戻ってきます。

自分では意識できませんが、「脳の記憶に対する執念深さ」を感じます。

「ずれている」と感じるのは、今の自分がその作品を演奏したときより少しはレベルアップしているという証拠でもあります。それは良いことですが、その時強く感じるのは「この動きでよくこんなところを演奏出来ていたなあ!」「わかっていれば、もっと短時間で上達したのに!」「もっと大事なところに時間をかけられたのに!」ということです。

「明らかにずれている」。
これが見えるようになるまで時間がかかりすぎました。

ただ、このことに気がついたとしても、やり方を変えなければ、また次の課題で無駄な時間を使ってしまいます。

先生やトレーナーだってすべてを教えてくれるわけではありません。
また、人から言われたことは、自分が深く自覚しなければ、なかなか修正できないものです。
本当は、自分で気がついて、方法を変えていくことが、最速で上達するコツなのです。
これがわかれば、極端な話し「一万時間は要らないかもしれない」と思えました。

そのようなことを感じていたところ、武井壮さんが「スポーツが短時間で上達するコツ」について、タモリさんの番組で話しているサイトを見て「なるほど!」と思いました。

リンク→武井壮が語った「スポーツが短期間で上達するコツ」が説得力あり過ぎてスゴい スランプ対策にも

武井さんがおっしゃるには・・・

・「スランプ」は動きがずれている。その状態で反復練習をたくさんするので反復練習があまり身にならない。

・ただし、ずれていても反復しているうちに何か覚えてしまって結果は良くなる。しかし、他のことをやったらまた下手になってしまう。

・投げるときは自分の腕は見ていない。打つときも、自分がバットを見てない。スポーツをやるときは、違う視線があって、自分の身体を動かしている。見えていないものを動かそうとしている。

・それは「自分の体を思い通りに動かせていない」ことになる。
例えば、目をつぶって両手を真横にあげようと思っても、できない。どんなアスリートでも少しずれている。それを修正してあげると次からすぐ出来るようになる。この感覚を覚えることが「体を思い通りに動かすことができるようになる」ということ。

・的を狙うスポーツは、 真横をいつも真横に構えられていたら、体調は関係ない。でもそれがわからないと、今日は下がってたりとか上がっていたりとか。いろんなことが起きる。1個ずれててスポーツを習得するのと、1個基準があって、そこから考えてスポーツをするのとでは、やっぱり伸びるスピードがぜんぜん違う。

自分の身体を思った形にする練習ばかりしている。あとはフィジカルのトレーニングをしている。試合場へ行って、かっこいい飛び方をしているやつの真似をする。

・・・ということだそうです。

武井さんは10種競技をやっています。10種目ありますが、技術練習はほとんどやったことがないのだそうです。

武井さんはスポーツについて話していますが、これは歌などの音楽の演奏についても全く同じです。

「ずれていても反復しているうちに何か覚えてしまって結果は良くなる。」→これが、根性で反復練習してしまう原因になっています。しかし、これでが他のことをやったらまた下手になってしまうのです。

良い動きで演奏出来ていれば、年齢を重ねても、演奏することができます。
音楽がスポーツと違って良いところは、人生経験が音に正直に表れるということです。

練習を見直してみると、いかに「無駄な練習」が多いか気がつきました。練習時間を少なくとも今の2分の一にし、良い人生経験を積み重ねることに時間を使ったほうが良いと、あらためて思いました。


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