スーツのボタンは留めるの?留めないの?
就活生が、スーツのボタンをしっかり全部留めているのを見て、あらら?と思うと同時にあることを思い出しました。
アマチュア合唱団の演奏会を見ていると、タキシードのジャケットのボタンを留めておられる方がよくいらっしゃいます。
合唱団によっては、全員がそろってボタンを留めているところもあり、「ボタンを留めなさい」という指令がかかっているものと思われます。
タキシードのボタンは、留めてはいけません。
全部はずしてください。
(ただしモーニングの場合は留めます)
ある団体でボタンを留めておられたので、「ボタンは留めないのですよ」と言いましたら「失礼になる」と言っておられた方がいたので、あまり知られていないことなのでしょうね。
結婚式の新郎でも、ボタンを留めている方を見かけたことがあります。
式場関係者の方も意外とご存知ない方が多いのかもしれません。
舞台に立つときに、ただ上手であれば良いというものではありません。
お客さんの前に出るからには、ある程度のマナーが必要ですし、見た目も大事です。
これと同じように、ビジネス・スーツのボタンも留め方があります。
本当は、2つボタンでも3つボタンでも一番下ははずして着ます。
基本的に一番下のボタンは留めるものではないのです。
座るときは、全部はずして開けてください。
スーツの型がくずれてしまうからです。
そして、(面倒かもしれませんが)立つときはまたボタンをかけます。
立つときはかけて、座るときは開ける、これが基本です。
最近はクラシックの演奏会でも、タキシードではなくスーツでピアノを弾く人が増えています。
その場合、舞台に出てくるときはボタンは留めて、弾くときははずします。
そして、弾き終わったら、ボタンを留めてから立ち上がります。
事前にわかっていても、アガっているとボタンをはずすのを忘れて、留めたまま弾き始めてしまうこともよくありますので、ぜひ気をつけてほしいところです。
ビジネスでも、立っているとき、座っているとき、ボタンに注意すると良いでしょう。
ただ、ボタンに気をとられすぎてまごまごしてしまうとかえって良くありません。事前に、「相手とのアイコンタクトを外さず、ボタンを留めたり、はずしたりできるように」練習をしておくと、自信を持ってスマートに出来ると思いますよ。