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ライフワークとしての学びを考えます。

練習で「行き過ぎた声」を調整する方法

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誰もが感じる理想の声。
それは、深みがあって良く通る声ではないでしょうか。

声に深みや響きを求めようとする場合、気をつけていないと、声が暗くなってしまい、かえって響かなくなってしまうということが多く起こります。

一つの例としては、基本的にあくびのポジションが良いのですが、やりすぎてノドの深いところだけで処理しようとしたりすると、声がくぐもってしまい響きにくくなります。

また、母音の響きが浅くならないように、「え」や「い」など、口の中の空間をできるだけ維持して発声するのですが、これもまた作りすぎて「え」が「あ」としか聞こえなかったり、「い」がどう聞いても「え」としか聞こえなくなってしまうと、行き過ぎです。

確かに、まじめに練習していれば、少しずつ行き過ぎが生じてくるのは良くあることです。
なぜかといえば、声の場合、なかなか自分で客観的に見ることができないからです。
自分の声は、他人は聞こえていない骨伝導で響いてくる自分の声と、空気中で響く他人が聞いている声がミックスして聞こえています。
骨伝導の声は、自分では良く響いて心地よく聞こえてしまうので、なかなか判断ができなくなるのです。

声は、自分では一方向に行っているつもりでも、常に、ゆれているものなのです。

一人で練習していると、声が良くない方向に行っても気がつかないことがよくありますので、信頼できる人に聞いていただくのも一つの手です。

そして、響きを作りすぎてしまうクセがついていることに気がついたら、一度、素直な声に戻してみることを行います。

よく、幼稚園や小学校くらいの子供が、何も作らずに素直に歌っているのを思い出してみてください。
その歌い方をまねしてみるのです。

外国語の曲でも、母音を作らずに、同じように明るい日本語の曲のように歌ってみます。

響きが浅くなっても気にせず、一度、響きを明るく戻してください。

その練習を続けると、響きが明るく戻ってきます。そのあと少しずつ深みのある響きに調整していくと、深みがあって良く通る声になっていきます。

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