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恋愛率7割 社内結婚が増えると最強の組織になる

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「リストラ、ノルマ、内部保留、管理職一切なし、巨額ボーナス500万円 競争から共存への経営は幸せに通じる」の記事にて、メガネの販売チェーン「21」を展開する、平本清さんについて書かせていただきました。

21の社是は、「社員の幸福」。
社員のお給料や評価も「丸見え」、経営方針も「丸見え」にすることで、会社とのウィンウィンを築き、社員のやる気を引き出すことができるのです。

カンブリア宮殿に出演したとき、社長の平本さんは「丸見え」戦略と、もう一つの戦略を行っていることを話していました。

それは「つがい作戦」。

21では、休日も、ボーリング大会やレジャーボートで釣りに行くなど社内イベントが頻繁に行われています。
社内イベントといえば、参加率が低いことで幹事さんの頭を悩ませるのが通常。
「いつも会社で一緒にいるのに何も休日まで・・」「休日くらい仕事のことは忘れたい」「休みの日は家族と一緒にいたい」などと思ってしまうものです。

しかし、21では全社員が参加しています。

実は、社内恋愛、社内結婚を推進しているのです。

仕事以外にイベントを行うことで社内でカップルが生まれやすいですし、社内で家族になれば結婚後も一緒にイベントに参加してくれるという考えです。それ故に社内イベント全員参加が実現しているのです。

この「つがい作戦」の結果、なんと社員恋愛率7割。

平本さんは農家の生まれです。「社内結婚は、昔の農家のようなもので最強だ」とおっしゃいます。
21は、男性社員が、どれだけの仕事が出来て、どのくらいの給与を貰っているか、そしていくら貯蓄があるか分かるため、「つがい作戦」で社内結婚をする人が増えます。
夫婦になれば21で学んだスキルをもとに独立につながり、21のチェーンが増えて、さらに会社が繁栄していくというわけです。

社内結婚が最強の企業につながっているのです。


私も、社会人合唱の仕事に関わらせていただいて感じるのは、団員同士の結婚が多いことです。「団内婚」です。
平日に毎日会っている会社員同士より、なぜか週末に一日だけ会って合唱するほうが恋愛率が高いのです

一つの音楽を作り上げるためには、一人のスーパーマンがいても、いくら優秀なシステムを使っても、いくら多額なお金をかけてもなかなか上手くは行きません。損得勘定抜きに、上限関係もナシに、皆が同じ土俵に立ち心を一つにして声をあわせよう、気持ちをあわせようとしなければ、ハーモニーにならないのです。
その過程で、何もいわなくとも、皆が仲間になり、恋愛につながりやすいというのも、大いにうなずけます。

職種によっては、社内恋愛があまり推奨されないところもあると思いますので、すべてが適応されないかもしれません。もしそういう条件でなければ、組織の中で結婚する人が増えると、結婚後も継続してくださることが多く、組織にとっては喜ばしいことだと思います。

ただ私は、「一人でいるより二人でいるほうが寂しかった。だから一人のほうが気が楽なんです」という人も何人か知っているので、すべて個人の幸せが会社の幸せにつながるわけではないということを一言書きそえておきたいと思います。

平本さんは、「社員の能力を100%引き出すのが経営者」「私はバリバリの自由資本主義。勝ったら楽しいでしょう。」とおっしゃいます。

やましいことなどないのだからと徹底的に情報を公開し、社員の自由や幸せを第一にとかかげながら、仕事で勝つ事を実践している。
21、凄い会社です。

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