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ライフワークとしての音楽を考えていきます

人の声を聞かない人は製品の質に影響を与える 皆が良い人でありたいための思考停止

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チームで困る人。

人のことを聞かない人です。

合唱で困る人。

これもまた、人の声を聞かない人です。

「聞かないこと」と書きましたが、合唱の場合は、「声の大きな人」のことを言います。
合唱の場合は、人の声を聞かずに耳をふさぎながら声を出しているような人がよくいて、そういう人はたいてい声が大きいのです。
そして、大抵は、声が大きい人は周囲の声を聞いていないこともあって、音程が合っていません。

もし、とても上手だったとしても全体の音とハーモニーしませんし、せっかく全員がハーモニーしていても、その人一人の声が大きすぎてハーモニーが崩れて、失敗してしまうのです。
力量とずば抜けた個性があれば、ソリスト向きともいえます。会社だったら、独立すると生き生き仕事が出来るタイプです。

声が大きい人に「声が大きいよ」と言うのは、なかなか難しく、ほとんどはチーム内ではみんな我慢しています。
なぜなら、みんな良い人でありたいので、言ったら傷つくのではないか、と思ってしまうからです。

ある合唱団で頼まれて仕事にうかがっていたときのことです。
そういう方がいらしたのですが、指揮者が「ほらほら〜、まぁた声が大きいよ〜」と優しく指事をしても「あらら〜!えへへっ♪」と笑って終わってしまうので、見るに見かねた年配のメンバーがしっかり注意したところ、皆のいないところで泣きながら「もうやめようと思います」とおっしゃってこられたということがありました。

ご本人は、指揮者が言っていても、自信があるので「それほどでもない」と思っていたところ、メンバーから言われたので、これは本当だったんだとショックを受けられてしまったのです。

実際よく聞いてみると、正義感があり、自分をしっかり持っていらっしゃる性格でらしたので、「迷惑をかけているなんて思いもしなかった」「自分が周囲を引っ張らなくては」「頑張って声を出さなくては」と一生懸命だったのです。

ただ、その後、声をみんなに合わせるかというとそうではなく、もともとの性格もあり、また、皆の声をきくと歌えなくなってしまい、どうしてもまた声が大きくなってしまうようです。

「声の大きい方のためにみんなが苦しんでいます」と指揮者に訴えますと、「こういう人は、"音痴"と言って直らない。上手な人を2〜3人つれてきてよ。そうしたらかき消されるから。」とおっしゃっておられて、確かに上手な方法ではありますが、少しばかりモヤモヤしてしまったことがありました。

ここで気がつくことは2つあり、指揮者やリーダーは、「今後の指導のためにも良い人のままでありたい」「声の大きい人が傷つくと全体への影響が大きいのでバランスをとりたい」「言ってもムダ。言うとかえって状況が難しくなる」とか考えがちなのですが、製品の質を良くする責任にむけて全力でサポートするべきではないかということです。

もう一つは、リーダーよりも、同僚やチームのメンバーから言ってもらえるほうが、本来の自分の姿に気がつきやすいということです。

最終的に作品という製品の質が良くなれば、お客さんに良い製品をお届けできて、全員が幸福になれる。その方向に力を傾けるべきなのです。

やはり、チームでもっと対話を深めるための積極的な組織作りが大事ではないかと思います。

対話を深めるためには知恵が必要です。
しかし、対話を深めることで、そこには陥りやすい罠と落とし穴があります。
このことについては、また次回。

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