デキるビジネスパーソンは声が低い 低い声でトップセールスに
仕事の出来る人や、会社で重要なポジションについている人、尊敬できる上司、・・・よく聞いてみると声が低いと思われることありませんか。
私は、ビジネスのセミナーや勉強会に出席させていただくうちに、ある時、「仕事で成功している人は声が低い」ことに気がつき始めました。
大手外資系企業、ITベンチャー企業、IT通信会社、広告会社、マーケティング会社・・・など、ビジネスで活躍している方々方々がどのような声をしているか、確かめてみることにしたのです。そうすると、男女関係なく、ほぼ全員が低い声でした。
例えば、大手外資系企業M社の営業は、業界ではスターセールスがそろっていることでも有名です。
ある営業出身の役員は、日本最大手の企業に営業に行ったところ、声の良さから社内の合唱団にスカウトされた経験があるほどです。入団には至らなかったそうですが、その声の良さは誰もが認めるところ。
M社トップセールスのNさん(53)も、低くて良く通る声の持ち主。Nさんは、これまでに会社の業績に大きく影響するような数々の重要案件をまとめあげてきました。
Nさんは、どうして低くて良い声になったのか、ビジネスでは低い声を意識して使っているのか、低い声はビジネスに役立っているのかを知りたくなり、私はインタビューを試みることにしたのです。
時間きっちりに現れたNさんの声は、”横隔膜のスイッチ”がオンになっていて、低音でよく響き、横隔膜がしっかりと使えている理想的な声でした。「横隔膜」とは、肺の下にあるドーム型をした呼吸をつかさどるインナーマッスルです。誰でも、横隔膜に気がつくと、まるでスイッチを入れるように、良い声が出るようになることから、私はそれを“横隔膜のスイッチ”と呼んでいます。
話していて不思議なことに気がつきました。
Nさんとお話ししていると、温かく包み込まれているような安心を覚え、どんな内容でも誠実にお話しくださっているように思えました。この方に任せれば確実に仕事をしてくださりそうだと思えてくる声なのです。
話しやすい雰囲気にしてくださるNさん。
さっそく質問してみることに。
私:「一番最初に良い声を意識するようになったきっかけはいつ頃ですか?」
Nさん:「学生時代、英語教室で英語のスピーチをしていたら突然声が良くなりました。女子たちが『N君、声が違う!』と驚いたのを見て、その後良い声を意識するようになりましたね。」
Nさんの言う通り、良い声とはある日突然スイッチが入るように変わるものなのです。
私:「なるほど、そこで横隔膜のスイッチの入れ方が分かったのですね。プレゼンなどで役に立ったことはありますか?」
Nさん:「イベントでのスピーチでは、アナウンサーのプロの女性からもよくほめられるんですよ。この声が出せるようになって、学生時代は生徒会長として演説するのも苦になりませんでした。」
私:「ビジネスで声は良い影響がありますか?」
Nさん:「はい。電話でのアポは100%確実にとれますよ。」
たしかに、セールスで電話の声が良いと確実に好印象であると思います。電話は表情が見えないので声だけが勝負だからです。
女性のお客さんには「不思議なのですが」と、とてもうけがよいとおっしゃいます。
確かに、男声の低音は、女性にとっては、好印象につながりやすいのです。
Nさんが営業に行くと、商談が成立するで有名。
Nさんを紹介してくださった同僚の社員さんは「Nさんは、面倒見がよくて、包容力がある人です。それで、あの声でしょう?男性女性関係なく、人気がありますよ。うらやましいですよ。」と、Nさんを信頼している様子がうかがえました。
お客さんが、Nさんに惚れ込み、長いお付き合いになることも多いのだそうです。
Nさんの夢は、日本の将来をより良きものに変えること。
学生時代は生徒会、社会人になってからは、会社のイベントや、政治の勉強会などで、演説を任されることが増えたそうです。
Nさん:「良く聞くと当たり前のことを言っているのに、何か深いことを言っているように聴こえる、と言われるのですよ」
と、爽やかに笑っておられたNさん。
アメリカ大統領のような演説ができるようになりたいとおっしゃっていました。
きっと、良い声と、その人間力で、日本の社会を素晴らしくしてくれるような人になってくださると思います。
ご活躍が楽しみです。
Nさん、インタビュー有り難うございました。