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「声のスピードは、息のスピード」さらに魅せる声でかっこよく話すために

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レッスンでは、ある程度横隔膜のトレーニングが進んできたら、さらに「魅せる声でかっこよく話す」方法をお伝えしています。

その見本として、NHKアナウンサー、内多 勝康さんがあげられます。

お手本のようなしゃべりです。

内多さんのどこがいいか。

まず、言葉と言葉の間で、しっかり間をとります。
もっと早く流暢に話そうと思えばできるはずですが、ゆっくりと分かりやすく話してくださいます。技術を見せびらかそうとせず、あくまで視聴者の視点にたって話されているのが感じられます。

このとき、ただ単に間をとっているのではなく、横隔膜を意識して使い、言葉をしっかり止めているのが声から分かります。
そして、横隔膜で止められるということは横隔膜を使えている証拠。

声は息のスピード感で決まります。

横隔膜は呼吸をつかさどる筋肉です。横隔膜の筋力がついて、使えるようになると、息を自分でコントロールできるようになります。

どんな表現をするかは、ノドではなく、横隔膜をコントロールし息の流れをコントロールすることできまります。横隔膜の筋力がついてくれば、息のスピードをコントロールし、思い通りの声を出すことができるのです。

例えば、小泉さんの「郵政民営化、賛成ですか、反対ですか」のような思い切り強い表現をしたいときは、横隔膜をしっかり使い勢い良く息を流し、横隔膜で言葉を止める。
例えば、福祉関係のときなど優しい表現のときは、横隔膜を緩く使い、息を豊に流す。

そうすることで、ただ単に声を響かせるだけではなく、多彩な表現を心の底から言ってているように聞こえ、人から信頼感を得ることができます。

スピード感は息も流れ、声もよく響いています。

アナウンサーや俳優でなくとも、「ドギーブレス」や「横隔膜トレーニング」で横隔膜を鍛えられると、横隔膜が使えるようになり、声が良くなり説得力があがるのです。

これをノドだけで行おうとすると、心がこもっていても
なぜか上辺だけに聴こえてしまうことがあります。

内多さんは、「夏の北アルプス あぁ絶景! 雲上のアドベンチャー(2009)」で 登山家の田部井淳子さんと共に、夏の北アルプスを3週間かけて縦走する模様を描いた紀行番組が本当に素晴らしいです。なんとほぼ初めての登山だったというから驚きです。
あの、にじみ出るような暖かみのある話し方はプロの技術と同時に、内田さんの人間力から出ているものだったのだろう、ということがよく分かります。

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