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プレゼンで「あの人アガってる」と言われて怖くなる アガりの対処法

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今年はオリンピック招致も決まり、また一つ楽しみが増えた年だったのではないでしょうか。

とりわけ、オリンピック招致チームのプレゼンテーションが印象的でした。

もともと、たくさんの人を前にした舞台で活躍されている方々ですから、本番で力を発揮する力をお持ちだったとは思いますが、国を代表してのプレゼンはプレッシャーも相当のものだったのではないかと想像します。やはり、皆さん「緊張した」と口をそろえておっしゃっておられました。しかし、そんなことは感じさせずとても見事だったと思います。

このような様子を見ておりますと、緊張しながら「あ〜」とか「え〜」とか言いながら、モゴモゴと難しいことをしゃべるのではなく、しっかりとした発声を用い、シンプルな内容で、できるだけたくさんの人に伝わるような話し方をしなくてはならない時代になってきたのだな、と実感します。

これは、オリンピックだけが特別なのではありません。

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私のクライアントさんに、「仕事でプレゼンしなくてはならない、どうしても緊張してしまい話せなくなる」という方が、ボイストレーニングにいらっしゃいました。

「ある日のプレゼンで、たくさんのお客さんを前にして、何を言っているのか分からなくなり、『ああ〜っ、自分、何を言っているのかわからない。どうしよう・・・』と思ったとたん、足がガクガクし、声が震えて止まらなくなりました。そのとき、お客さんの中から『この人、アガってるんじゃない?』という声が聴こえてきて、ショックでその後怖くて話せなくなってしまって・・・」

大変怖い経験だと思います。

それ以降、話すのが苦手でいつも逃げていたのだと言います。

クライアントさんでこういう経験を持つ方はとても多いです。
どんな方も一度や二度はお持ちではないでしょうか?

ただ、お客さんの前で話すということは、どんな職位であれ「会社を代表する立場」です。
失敗しても言い訳はできません。
人前で話せるようになりたいものです。



私は、自分自身があまりにも人前でしゃべれないため、苦手意識を持っていました。

しかし、あるとき横隔膜にある「声のスイッチ」を押すことができたのです。

そうすると、突然、声がレーザービームのようにお客さんに飛んでいくのが分かりました。

「自分の声、今日は良く出ている。」

そう思ったとたん、火事場の馬鹿力とでもいうべきものがあふれてきました。
そうすると、その思いは聞いている方々にしっかりと伝わります。

声が出ないのではありません。

声のスイッチに気がついていないだけなのです。

人はどんな方でもスイッチを持って生まれてこられています。

スイッチに気がつけば、人前で話すことが楽しくなります。

スイッチとは肋骨の下にある横隔膜。そこを刺激してあげるだけでも声は変化します。

クライアントさんは、肋骨の下を押しながら話し、見事に良い声でプレゼンをしています。お腹の前に手を持っていっても、誰でもやっている自然な姿勢に見えて、誰も横隔膜を刺激しているとは気がつきません。

私は、この方法を一人で独占しておくわけにはいかない、同じように困っている人に伝えなければと思いました。

これからは、メディアの発達で、ネットや紙の媒体だけで伝えて終わり、の時代ではありません。
人前でより多くの人に自分の思いを伝えていく時代です。

今年は「声のスイッチ」を押すための本「DVD付 リーダーは低い声で話せ」を出版させていただきました。
今後も、一人でも多くの方に伝えていければと思っています。


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