肺年齢は実年齢より上かも? 横隔膜を鍛えて呼吸の力を取り戻そう
2013年12月7日の日本経済新聞「とことん試します」のコーナーにて「衰えた肺の力、鍛え直せるか」という記事が掲載されていました。
「階段を上ると息が切れる。趣味で再開したフルートも学生時代ほど息が続かない。」
と冒頭にはありましたが、ボイストレーニングのレッスンに来られる方も、ほとんど同じような状態になっておられます。
レッスンで呼吸のトレーニングを行うと、あらためて「あれ?なんで出来ないの?」と首をかしげておられます。
それは、呼吸の力が衰えているせいです。
ボイストレーニングにいらっしゃる方は、「声のトレーニングなのだからたくさん声を出すんでしょう?」と思っておられますが、実はほとんどが呼吸のトレーニングになります。
声の善し悪しは息の流れできまるからです。
そのため、まずしっかりと呼吸できるようになっていただくことが、良い声への近道です。
歌手やプロのアナウンサーが行うようなトレーニングを皆さんイメージされる方が多いのですが、どんなに難しいトレーニングを行っても、呼吸の力がなければなかなか効果があらわれません。
そのために、肺の下にあるドーム型をした筋肉、横隔膜を鍛えます。
記事でも
「肺活量を入力すると肺年齢がわかる。記者は実年齢より14歳上の56歳と出た。ショック。鍛えて若返ることはできないかと尋ねると、肺の大きさは変えられないが、たばこを吸わないのに予想値より低い場合は『肺の動きを支える周囲の筋肉を鍛えて改善できるはず』との助言を得た(記事より抜粋)」
とありました。
記事の中で紹介しているトレーニングは・・・
【呼吸を意識した歩き方】
口をすぼめて息を吐き続ける→立ち止まって息を吸う
これを繰り返す
【寝る前に呼吸筋をマッサージ】
1、口をすぼめてゆっくり息をはく
2、肋骨の下のへりに手を置き、横隔膜をさわりながら腹式呼吸
3、肋間筋、大胸筋などを手でほぐす
【呼吸筋のトレーニング】
風船をふくらます
玩具の「吹き戻し」を吹く
・・・・などがありました。
共通していたのは「口すぼめる」という動作です。
口をすぼめて、口の小さな隙間から圧をかけて息を吐くと、横隔膜のトレーニングを効果的に行うことが出来ます。
ただ、圧のかけ方が弱いとなかなか効果が出ません。風船なども良いのですが、そのたびに玩具を用意するのも継続し難いかもしれませんね。
そのために、私は、道具も特別な時間もいらない方法「口をパンパンに膨らませながら息を吐く」というトレーニング「横隔膜ブレス」をご紹介してきました。歩きながらでも、自転車でも、信号待ちでも、どんなところでも出来ます。
詳しくは、「DVD付 リーダーは低い声で話せ」に書かれています。動画もついていますので、一緒にレッスンしているように確実に行うことが出来ますよ。ご参考にしてみてください。