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ライフワークとしての学びを考えます。

歌は息で歌う 息が流れれば合唱でもビブラートはかかっても良い

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ここ何回かの記事では、私は「息」のことばかりを書いてきたように思えます。
 
2013年1月19日、私が代表と指導を務めます合唱団「コール・リバティスト」の練習がありました。
この日は、第二部の練習に東京混声合唱団秋島先生にいらしていただきました。
 
この日も、息のことをおっしゃってくださいました。
やはり歌とは息なのですね。
 
アマチュア合唱では、長い音を伸ばすとき、「あーっ」とまっすぐに伸ばしてしまう人が大変多いですね。
そうすると、声帯がきつく閉じすぎていて、音程が下がりやすくなりますし、音が「ぶちっ」と切れやすくなります。長い音が演奏の途中で切れてしまうと、そこで終わってしまうという怖さがあります。
 
長い音こそ、ふんだんに息を流さなくてはいけません。
さらに声帯をあまりきつく閉じないようにすると、柔らかく息を流すことができます。
そのとき、正しく出来ていれば自然なビブラートがかかるはずです。
合唱ではあまりビブラートはつけないようにとおっしゃる方もいますが、オペラのような大きなビブラートでなければ、かかっても良いと私は思います。
 
自然なビブラートは、かかっていても、聴き手にはむしろ心地よくまっすぐに聞こえます。
もちろん、コンクールや試験の審査員のように目くじらを立てて聴いていれば「あら、ビブラートかけているのね」と気がつきますが、そうでもない、普通の演奏会では、そこまで聴く人は会場でそう多くはありません。聴いている人は、音楽を楽しみたいのです。
良いホールは残響がありますので、多少のビブラートがかかっていても気にならないものです。
 
息が良く流れるようになれば、クレッシェンド(音をだんだん大きく)のときも、息でクレッシェンドすることが出来ます。
音が跳躍するときも、息で音を取ることができます。
 
全てが硬くきつくなっていると、息は上手く流れません。
ぜひ、声帯をきつくせずに、息を通してあげてください。
そして、腹式呼吸で横隔膜をもっと使うことで、息が自在に流れるようになります。
 
この日は、曲の最後の長い音を、皆さんで聞きあってバランスととることをお教えいただきました。
 
長い音を伸ばしているときに、一生懸命楽譜を見ている人がいますが、音はもう出ていますし、楽譜を見てもそれ以上の変化や発見はありません。
ぜひ、周囲の音を聴いて、自分の音が弱すぎないか?強すぎないか?注意してください。目ではなく「耳」を使います。特に、佐藤眞作曲の「蔵王」は、最後の音がディミヌエンド(だんだん弱く)する場合が多いですね。
ぜひ、ディミヌエンドするときは、バランスを聴きながら、同時に息を流してください。

 
今日は、松下耕先生作曲、女声のための組曲「三つの詩篇」より「谷川を求める鹿のように」を歌う演奏会があります。
秋島先生は「明日はきっと上手くいくでしょう」とおっしゃってくださいましたね。皆さんには、ぜひ楽しんで歌っていただきたいです。

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