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「声はマイナスの作業で」 知的で説得力のある響きを手に入れるビジネスボイストレーニング『下半身重心編』

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声にしても仕事にしても、熱くなってきたり、頑張ろうとすると人は「プラスの方向に行きやすい」と思います。
 
私がお伝えしているビジネスボイストレーニングは基本的に、いかにリラックスさせて本来もっている良い声を引き出し、さらに磨いていくか、ということを主な目的としています。

しかし、いざプレゼンの本番となり、見に行ってみると、せっかく練習したことはどこかに飛んでいってしまい、余分なところにたくさんの力が入ってしまっています。
これは、多かれ少なかれ、どんな人でも同じではないでしょうか。
 
そこを、自分が熱くなってきたときに、「いや、何もしない。何もしない。」とマイナスに動かせるようになるまでには、経験と時間がかかります。
 
声の場合、様々なボイストレーニング方法をお伝えして、マスターしたいただいたとして、最後は一ヵ所だけだと思ってください。
 
それは、横隔膜です。最終的には、横隔膜がどのような仕事をするか、というのが良い声にとって一番大事なことであり、喉や腹筋などにわざわざ力を入れることは必要ありません
 
力が入ってくると、まず姿勢がおかしくなります。
左右どちらかに偏って立っていたり、猫背になったり、頭が前のめりになっていたり、肩があがったり、何かが不自然になります。ぜひ大きな鏡で姿勢をチェックすることをおすすめいたします。逆にいうと、姿勢が安定しているときは、声もよく出ているということです。
 
姿勢の基本は「下に安定している」ということです。
下半身に重心がいっていれば、どんなにいそがしく動いているときでも、体が大きく見え、余裕があるように感じられます。
そして、ただ見た目が良いというだけではなく、下半身が安定していると、上半身に余分な力が入らず、特に発声の場合は横隔膜が良いお仕事をしやすいのですね。
 
自分が力んできたな、とか、頑張っているな、とか思ったら、すぐに他のことは捨てて「マイナスの作業」に入り、下半身に重心を持って来てください
 
それでは、どのようにして下半身に重心を持ってくればよいのでしょうか。
 
それは丹田というへそ下約9センチの場所で支えるという意識を持っていくことです。
そのトレーニングは、電車の中でも、レジを待っているときでも、どこでも出来ますから、ぜひ実践してみてください。

◆姿勢と重心のトレーニング
 
、肩幅に足を広げ、あばら骨を上方向に持ち上げる。軽く両脚の踵を上げて脱力しながらストンと落とす。そのときの姿勢が各自のリラックスしたまっすぐな姿勢です。
 
ポイント:人には姿勢の癖というものがあります。最初から理想的にまっすぐに立とうと思うと余分な力が入ります。まずは「自分なりにまっすぐ立つ」ということを意識してください。
 
、口を開けて息を吸いながらおへその周辺をパンと張るように下腹を前に出す。下半身にドーンと重心が来るイメージ。
 
ポイント:お腹を前に出そうとして背中を動かさないでください。壁に背中をつけながら行うとコツがつかめます。
 
、息を吐く。そのときに下腹はパンと張ったままです。そこが発声のときの重心となります。
 
ポイント:下腹をそのままの状態で呼吸ができるということは横隔膜が上手に使えている証拠です。きちんと腹式呼吸ができれば内蔵が押されるので、お腹がグーと鳴ってしまうかもしれません。しかし、周囲の人にはそんなに聴こえませんのでどうぞ気になさらないように。

腹式呼吸において、息を吐くときにお腹がへこむという方法もあります。それも間違ってはいません。ただ、パンと張っているままのほうがより支えがしっかりします。
 
スピーチのときに「アガって」しまうと、重心は上に上がり、声が甲高く細くなります。そうなったとき、他の部分に力をいれずに、丹田のみに意識を持っていってください。横隔膜が良い仕事をして、ある程度アガりは治まります。
 
横隔膜と丹田で、ぜひ、素晴らしい声でスピーチしてくださいね。

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