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声帯をコントールすることが上手な発声につながる

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私たちは普段、声帯を使っているということは意識しないで行っていることだと思います。
 
しかし、声で何かを表現するということは、声で絵を描くようなもの。画家がパレットから絵の具を選ぶように、声の種類を選ばなくてはならないと思います。
 
2012年9月22日私が運営・指導を行っている合唱団「コール・リバティスト」の練習がありました。夜の稽古にプロ合唱団東京混声合唱団のテノール歌手秋島先生をお招きしました。
 
この日は、声帯を自分でコントロールするためのトレーニング方法を教えていただきました。
 
◆「無声音」のトレーニング

[p][t][k]で行います。
 
[p]は唇で息を止めて破裂させる。
[t]は舌先で息を止めて破裂させる。
[k]は舌の真中で息を止めて破裂させる。
 
[p]→[t]→[k]
の順番で発声し、息を止める位置をだんだん奥に持っていきます。
 
息を止めるときに、少し我慢をします。「我慢する」ということは、息が先行するということです。そして3種類とも我慢するタイミングを同じにすること。
 
ここで、唇や舌で息を止めるタイミングを覚えたら、次は声帯で息を止めることを加えていきます。
 
◆「有声音」のトレーニング
 
[b][d][g][声帯のストローク]で行います
 
[b]は唇と声帯で息を止めて破裂させる。
[d]は舌先と声帯で息を止めて破裂させる。
[g]は舌の真中と声帯で息を止めて破裂させる。
[声帯のストローク]は息が上がってきて声帯が我慢して破裂させるとき声帯がコツンと当たって出るいわゆる「雑音」です。
 
[p]→[t]→[k]→[声帯のストローク]
の順番で発声し、息を止める位置をだんだん奥に持っていきます。
 
有声音の場合、声帯を加えた二箇所で息を止めるため、息の量が少し多めにいるため、お腹を使います。「お腹を先に動かして」→「我慢して」から声を出すようにしましょう。
 
「声を出したら、アラこんな声になっちゃった」では上手に表現することはできません。声帯をどのくらいの強さでとじるのか?厚くとじるのか?薄く閉じるのか?意識して行う必要があります。意識できるようになると、自分の思うような「高さ」「強さ」「長さ」を出すことができるわけです。
上手に発声するための第一歩は「自分の思ったとおりに声帯を閉じること」なのです。
 
この日は、佐藤眞作曲「蔵王」より「樹氷林」「おはなし」、山田耕筰作曲、増田順平編曲の「青蛙」「カラスの番雀の番」、松下耕作曲「三つの詩篇」より「谷川を求める鹿のように」を歌いました。
 
ぜひ声帯の動きをコントロールして良い歌を歌いたいですね。

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