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ライフワークとしての学びを考えます。

楽譜から落ちてもすぐ復活してね

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合唱というのはソロと違って、間違ったり休んでいても、他の方が歌い続けていればミスには聞こえないという良い点があります。
 
9月22日、私が運営・指導を行っている合唱団「コール・リバティスト」の練習がありました。
この日は、夜間の全体練習に東混(東京混声合唱団)の秋島先生がいらしてくださいました。
 
今、松下耕作曲の女声合唱とピアノのための組曲「三つの詩篇」に取り組んでいます。
初演は2010年ですから、かなり新しい曲です。
 
女声の声を活かしきった素晴らしい曲だと思います。
また、実際歌っている難しさより、数段凄いことをやっているように聞こえる、作曲家の腕が冴え渡っている作品でもあると思います。
 
特に、今歌っている第一曲の「谷川を求める鹿のように」は全三曲中もっとも込み入っていて、練習不足だと歌をロストしてしまう可能性が高いともいえます。
 
難曲を数多く歌ってきた東混の秋島先生らしいご注意がありました。
 
「音を見失って止まってはダメです。必ずすぐに復活するようにしてください。こういう作品は、どこかで”落ちてしまう(自分の歌っているところを見失うこと)”ことはあるものです。そういうとき戻ってこられるのも、技術のうちですよ。”完全に分からなくなってしまって終わってしまった”では絶対によくありません」
 
落ちるのはダメではないのですが、「なかなか戻ってこられない」のはとても良くないということです。
 
ソロですと一人ですから、一度落ちてしまうとお客さんに分かります。でも合唱はそれがないので、その状況に甘んじていてはいけないということですね。
 
確かに、テンポも速くて戻ってくるのは意外に難しいかもしれません。落ちて動揺している間にある程度曲が終わってしまう可能性だってあるわけです。
本当ならば落ちないほうが良いのですが、もし落ちてしまったら、何とかできるように工夫しておくといいかもしれませんね。

秋島先生よりお話しもありましたが、オーケストラの楽団員用の譜面というのは全てパート譜です。どんなに長い曲でもずっと自分のパートの音しかありません。だから、楽団員はそれぞれ自分のパート譜に「今ここでティンパニーが入ったら自分が出る」などの情報を書き込みます。
合唱の場合は、全員がすべてのパートが書かれた譜面を渡されているわけですから、練習しやすいですね。自分が落ちてもどこで入ればいいのか分かりやすいと思います。

 
でも、先週よりだいぶ音が読めてきて、曲の造形が見えてきました。
良い演奏になりそうですね。
頑張りましょう。

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