オルタナティブ・ブログ > 大人の成長研究所 >

ライフワークとしての学びを考えます。

練習出来ない人の練習法

»

練習はあまり好きではない。
 
でも練習しないと発見がない。
 
それは今までの経験で分かっていることなのですが、やはり練習は大変ですね。
 
クラシック音楽は、プロでもアマチュアでも、演奏する作品は同じ。特に合唱の場合、プロが必死で歌う作品をアマチュアが演奏する喜びのようなものがあります。
 
しかし、そこには練習という壁が当然そびえたつわけです。
 
私は、今までいろいろな合唱団のサポートをさせていただきましたが、たいていは週一回の練習で初めて楽譜を開くというケースが多かったように思えます。
アマチュアですから、普段は社会人として立派にお仕事をなさっていて、練習時間が思うようにとれないのは仕方のないこと。きっちり自主練習をしてくる人のほうが珍しいくらいでした。
「ひさしぶり~」と言いながら譜面を開くと、前回の注意はすっかり忘れていて、指導者はまた同じことばかりを繰り返してしまう。
そうなるとなかなか上達はせず、年に一度の定期演奏会で、お客様の前で実力が出せずに終わり、満足度の低い結果になってしまうのです。
 
それを見て、やはり人前で演奏するからには、アマチュアといえども練習時間が必要なんだということが骨身にしみました。
 
私が、運営・指導をする合唱団「コール・リバティスト」では、練習不足を補うために、土曜日の午後を発声とパートの練習、そして夜間に全体で集まっての練習というようにしています。
 
最初の頃は、夜に皆で集まって練習していたのですが、練習不足が著しく、ソプラノが注意されているときは、アルト、テノール、バス全体の4分の3は待っている状態が長く続きます。
せっかく土曜日に出てきても、ほとんど歌えずに帰る。そうなると1年やってもほとんど上達もせず、定期演奏会も終わったあとは打ち上げというよりは、「落ち込み会」になってしまっていました。
そのとき、あるメンバーに「私たちどうして下手なんですか・・・」と聞かれて考えました。
 
ちょっと大変かもしれませんが、午後早くいいらしていただき、予習や声作りを進めておくシステムを始めることにしました。そうすると、喉も出来て、音もとれている状態で全員が集まる夜間の練習にロスが少なくなり、上達も早くなるというわけです。
 
不思議なもので、家で一人で自習するとなるとなかなかやる気も起きないのですが、皆で一緒に励ましあいながら、刺激を受けながら練習すると、長続きするものです。
「声楽の個人レッスンを受けていたけれど、一人だとなかなかやる気が起きず、上達もしないし、続かないので、合唱に切り替えました」という方は結構いらっしゃるのです。
 
この練習システムを始めてから「コールリバティスト」では、現在の実力より背のびした作品を演奏することが出来るようになりました。このプログラムは夜だけに集まっていただけでは、かなり難しいと思います。
 
私は、社会人だったら、「仕事あっての合唱」だと考えます。
だから、社会のために仕事は優先していただきたい。
でも、やるからには、いつも不完全燃焼では人生の時間がもったいない。ぜひ充実した音楽活動をしていただきたいですね。

Comment(2)