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ライフワークとしての学びを考えます。

良い声を出している人は口で息を吸っている

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喉の部分をさわると出っ張っているところがあります。
それは一般的には「喉頭」とも「喉仏」とも言われます。
この喉頭をいかにコントロールするかというのが良い声かどうかの分かれ目になるのです。
 
2012年6月9日私の運営する合唱団「コール・リバティスト」に秋島先生をお招きしての
稽古を行いました。
 
喉の出っ張った部分、つまり喉頭を触りながら、あくびをしてみます。
そのとき喉頭は下がっている状態です。
 
それでは、つばをごっくんと飲みこんでみます。
そうすると喉頭は大きく上下する。このくらい動くのですね。
この喉頭の高低が声の音色に影響を与えます。
 
喉頭は、下がっているとき良い声が出ています。
 
ただし、歌っているときに喉頭が下がっていると意識することはなかなか難しい。
 
そこで、できるだけ喉頭が下がった状態で歌うための方法があります。
 
あくびをするとどんな方でも喉頭が下がります。
それならば、ブレスのときになるべくあくびに近い状態でリラックスしながら口をあけて息を吸うことで喉頭を下げやすくなる。
そしてその状態を維持しながら歌うことで、喉頭をひっぱる筋肉が出来てくる。
そうすれば、自然に喉頭を下げて歌うことができるようになります。
 
ブレスの方法
 
1、思い切って口を開ける
 
アゴを下げ、舌をのばすこと。
そうすることであくびに近い状態になります。
 
2、短い間に早く吸う
 
早く吸うのが何故良いか。
息は鼻でも吸えますが、口の方が大きいですからより短時間でたくさんの息が入ります。
歌うときのブレスをゆっくり行うと、音楽の流れが遅くなってしまうか、合唱などの集団音楽の場合は、2拍も3拍も音楽が先に進んでしまいます。
 
早く吸う。
これはブレスの宿命ともいえます。
 
たまに、とても静かな宗教曲の場合、息の音もさせたくない場合、鼻で吸うこともあります。
しかし口で吸うことがベーシックな方法です。
 
 
この日は、佐藤眞作曲「蔵王」より「蔵王賛歌」を歌いました。
 
「蔵王賛歌」では、出だしを「万緑(ばんりょく)」ということばを発音します。
 
万緑の[ba]。この[b]は意外に難しく、[pa]と聞こえてしまうことが多い。
それは、[b]は有声音であるため、唇で息を我慢して止めるのと同時に声帯でも息を止めています。それを、唇だけでとめると[無声音の[p]になってしまい「ぱんりょく」という気の抜けたような発音になってしまうのです。
「ば」はぜひしっかりと声帯でも息をとめて、[b]の段階ですでに音程を決めておきましょう。
 
他には「苔の花」「おはなし」「早春」を練習しました。
7月22日には、この曲で東京都合唱際に出演します。
きっと良い演奏になりますね。
頑張りましょう。

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