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「マドンナがワーナーミュージックと契約を終了」 音楽業界の螺旋的発展

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音楽をCDではなくデータで入手する時代。
アメリカでは、CDとダウンロードの売り上げが互角、今年は逆転すると予想されています。
 
日経マガジン10月「音楽業界の変わり目で」という記事が特集されていましたので、ご紹介したいと思います。
 
ダウンロード主流になりつつある中、CDが売れなくなり、アーティストたちは、ライブに軸足を移しているといいます。
マドンナは、ワーナーミュージックグループとの契約を終了し、新たにイベント興行会社と契約を結びました。
「CDやデータはコピーされてしまうが、ライブは確実に収益を得られる」というわけです。
 
CDから「着うた」そして、音楽業界はライブへと流れは移ってきているのですね。

     ・・・・・(以下引用)・・・・・
 
「音楽のあり方を変えたのはフランス革命。」らしい。1789年の革命以降、宮廷や教会の力が弱くなり、「それまで特定の人を相手にしていた音楽家が、顔の見えない大衆を相手にしなくてはならなくなった」
そこで音楽家たちは印刷技術に着目。自分の作った曲の楽譜を販売して、収入を得る。その結果、一般の人たちも音楽家たちの新曲を楽しめるようになった。さらに新しい技術が音楽の楽しみ方を変えていく。ラジオ、続いてレコードの登場で誰でもいつでも家で聴けるようになった。
 
     ・・・・・(以上引用)・・・・・

まだCDなどない時代、ショパンやリストが、ライブで自作のピアノ曲を演奏していた時代がありました。
 
リストは演奏旅行を頻繁に行い、親友で娘婿でもあるワーグナーの作品をピアノ曲に編曲して、各地で紹介していました。
ワーグナーの作品は大規模なオーケストラと、大掛かりな舞台が必要。当時、ヨーロッパの僻地で演奏することは難しかったのです。
リストのおかけで、オーケストラやオペラの演奏を聴くことができないような人々でも、ワーグナーの作品を知ることができました。
 
そして今、音楽家たちが、ライブに回帰しています。
 
回帰しているといっても、昔に戻っているというわけではありません。
すでにどこにいても音楽が楽しめる状況なのに、さらにライブに熱心に通うファン。
「聴けないから聴きに行くのではなく、元気をもらいに行く」。
そしてアーティストも「ファンから元気をもらう」と言います。
 
お互いの顔を見ながら心お互いが心を通わせる時代。
それはさらに洗練され、螺旋的に発展しているように思えます。

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