よいプレゼンやコミュニケーション、さらに広告効果調査のために他人の心を読む
日本人は目を見ながら話すのが苦手かもしれません。
じっと見つめながら話すよりは、少し視線をそらしながら話すほうが、相手はリラックスして話してくれているような気がします。
たまにばっちり視線をそらさない人がいますが、よく聞いてみると外資系の会社に勤めていたり、外国生活が長かったりしている場合が多いですね。
そういう人は、言葉が少なくてもスピーディに意志が通じる。
逆にそうではないタイプの場合は、婉曲な言い回しや、言葉の奥の真意をおしはかることに少し時間をかけるとコミュニケーションが上手くいくような気がします。
以前からなぜだろうと疑問に思っていました。
2011年2月11日の日経「ナゾ謎かがく」に、瞳孔の開き具合で他人の心を判定する、という記事があり、なるほどと思いました。
心の動きは無意識のうちに目に表れ、興味を持った物や人には目を凝らし、その気がないとうつろになるのです。
・・・・・(以下引用)・・・・・
「これまで測定が難しかったが特殊映像を手がけるナックイメージテクノロジーと夏目綜合研究所が明暗の影響を除き、瞳孔の径を正確に測る装置を開発。瞳孔の開き具合から物や人への「注目度」を測定し、興味や関心を呼び起こす感情まで割り出す方法を考案した。お笑い番組が好きな人にビデオを見せると、好きなタレントが出てくると瞳孔が2~5割広がった。同時に目や眉、口元の12カ所の動きをカメラで測ると、口元や目じりが緩み、好意を持ってタレントを注視していることがデータに表れた。
(中略)
「調査対象者の同意を得ることを前提に、テレビやネット広告の効果を調べるのに有望」という。
・・・・・(以上引用)・・・・・
瞳孔の測定は決定打ではないそうですが、目を見ることで相手がどのように感じているか、読みとることのきっかけにはなりそうです。
私は、人前で話したり、講師をしたりするときに特に気をつけているのが聴衆の「目」です。
話しているときに目をみればどのような反応か、だいたいのことはわかります。
自分がどんなにアガって緊張していたとしても、目を見ることだけは怠らないようにしています。
目の輝いている人は、必ず話しに興味を持ってくださっています。
逆に、もしよくない雰囲気だと感じたら、流れを変えるようなことを考えてみてもよいと思います。
「目は口ほどにものをいう」とよく言われます。
目の研究がさらに進み、体の動きや反応と合わせて調べていけば、今までわかりにくいとされてきた、人間の奥深い感情部分の”読心術”が科学的に解明されていくかもしれないですね。