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ライフワークとしての音楽を考えていきます

記憶の案内人

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オペラでは、プロンプターという仕事があります。
 
オペラで、歌詞やセリフを歌手が忘れてしまうという危険性があり、そのため、歌詞の案内をする役です。
本来、ちゃんと暗譜するのが大前提なのですが、オペラのように演奏時間が長く、歌も芝居もある、という込み入ったものの場合、プロンプターはやはり必要なのでしょう。
今や、オペラにはなくてはならない大事な仕事です。

オペラでは、舞台前真ん中あたりにプロンプターボックスがあります。そこから舞台側には顔だけ出していますが、客席からは単なる箱にしかみえないようになっています。
かなりの大声で指示しているので、ライブだとプロンプターの声が聞こえてしまうことがあるほどです。
 
4月2日、合唱団コール・リバティストでマエストロをお招きしての稽古を行いました。
 

紀尾井ホールでの演奏会を控え、譜面を置いて、暗譜での稽古に入っています。
震災の影響で、稽古を2週間休んだせいか、暗譜の進み具合がいつもより遅い感じでした。ほぼ覚えてはいるけれどもところどころ少し怪しい感じ、というレベルでしょうか。
 
マエストロは、フレーズのちょっとした隙間で、歌詞のきっかけを与えながら、歌わせていました。
オペラのプロンプターさながらです。
 
良いタイミングで言葉の頭が与えられると、すんなり歌詞が出てきて、その後はスラスラと歌えます。
プロンプターってやはり便利なんですね。
 
ただ、できれば自分できちんと覚えて歌えたほうが感情も込めやすく充実感があることは確かです。
これからまだ時間があるので、暗譜をもうひと頑張りですね。いつもの勢いで、本番には間に合っていると思います。

前回の定期では絶対に歌えなかったような曲が、かなり正しい音程やフレージングで歌え、ハーモニーも充実して鳴っています。
人に聴かせられるレベルになってきているように思えました。
 
さらに3年前のことを振り返れば、あれから毎日一歩ずつ歩いていたらもう1000歩以上になっているのですものね。
 
いまさらながら小さなコツコツの大きさに気がつきました。
 
良い演奏会になる予感がしています。

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