音楽は悩めるひとのためにある
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「コンサートのキャンセルが多くて困っているんだよ」
昨日、オーケストラ関係の人と話しをしていたときの言葉です。
コンサートやイベント、コンクールなども、中止や無期延期の連続です。
ミュージシャンにとっては、試練のときとなってしまいました。
2011年3月22日の日経「文化」に指揮者の山下一史さんが、仙台フィルでのリハーサルで地震にあった様子が記事になっていました。
仙台フィルの演奏会は6月まで中止となったのですが、その後、都市のインフラが整備されたら即座に再開というわけにはいかないようです。
・・・・・(以下引用)・・・・・
震災で受けた大きく深い傷が少しでも回復する兆しが見え、人々から求められる時がくるまで待つべきだと思っている。
でも音楽の出番は必ず来る。その時仙台フィルと地元との結びつきは、精神的な面でも今より一層強固なものとなっているだろう。
・・・・・(以上引用)・・・・・
音楽を聴くと、作曲家は私たちと同じように、悩んだり苦しんでいたんだということが伝わってきますね。
その音楽に深く共感し、どうしてもこれを伝えたい、そこ場にいる人たちと分かち合いたい、と思うのが演奏家です。
音楽を聴くと、自分は孤独ではないんだな、っていうことが分かります。
音楽は、元気をなくしたり、悩める人のためにあるのだと思います。
必ず、どんな形にせよ、音楽が社会に必要とされるときが来るはずです。
それまでは、何をすべきか、静かに自分を見つめるときなのだと思っています。
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