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ライフワークとしての音楽を考えていきます

「この会社に入れば、この資格さえあれば一生安泰などということはもはやありえない」 村上龍流 社会で生き抜くためのアドバンテージとは

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やりたいことが見つからないのは苦しいものですね。
 
村上龍著「13歳のハローワーク」。
 
この本は、子どもの好奇心の対象にあるものの先には一体どんな仕事があるのか、具体的に示しています。
 
例えば、「音楽が好き」。
これだと、音楽タレント、歌手、ミュージシャン、声楽家、邦楽家、クラッシック演奏家、オーケストラ団員、コレペティトゥア、指揮者、楽器の先生、リトミック指導員、ピアノ調律師、管楽器リペアマン、楽器製作メーカー、楽器職人、作曲家、編曲家、写譜屋、作詞家、楽譜出版社、権利関係に関わる仕事、音響エンジニア、レコーディングプロデューサー、レコーディングディレクター、レコーディングエンジニア、マニュピレーター、マスターリングエンジニア、DTMクリエーター、インペグ屋、コンサートプロデューサー、舞台監督、照明、PA。美術デザイナー、ローディー、クラブDJ
 
こんなにあるのですね。
 
そして、それぞれの仕事の特徴や、どうやったらなれるのか、マイナス面など、簡単に分かりやすく教えてくれています。
 
村上龍は、「いい大学に入って、いい会社に入ればそれで安心、という時代は終わろうとしている、子どもが好きな職業をできるだけ早い時期に選ぶことができることが、社会で生きていく上でのアドバンテージ(有利性)になる」と言っています。
そのためには、やりたいことを早く見つけて、社会に出ていかなくてはいけない、ということのようです。
 
13歳の頃、私の周囲の大人は、ここまで音楽職業の幅広さを教えてはくれなかったし、きっと知らなかったのだと思います。
この本を今の子どもたちが読むことで、あらゆるジャンルに優秀な人材が関わり、社会がより充実していくのではないでしょうか。
 
でもしかし、ふと考えます。
 
早くなんて決めなくてもいいんじゃないか、と。

十数年しか生きていないところで、何が向いているかはなかなか分からない。それまでは様々な可能性を探って、好きか嫌いか、でいいのではないかと思うのです。20代で実際に体験をし、少なくとも、30歳までは迷っていいのではないでしょうか。
 
この本の中にある仕事でやりたいものがなければ、今から10年後に「以前はこんな職業なかったよね」という仕事を自分で作り出すことも良いのではないか。
 
少なくとも、自分がチャレンジしようとしている仕事は、この本のどこにもありませんでした。
 
村上龍がエッセイの中で「人間は2種類いる。自分の好きな仕事、向いている仕事で生活の糧を得ている人と、そうでない人」と書いています。

自分が何になりたいか。
 
たくさんの収入なんてなくてもいいのです。偉くなんてならなくてもいいのです。
自分のスキルで、社会の役に立ち、人々と美しい瞬間を分かち合い、皆の笑顔を見られる。
こんな仕事ができたら、と思っています。

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