「ラーメン二郎にみる経営への学び」 リーダーに捧げる10のエッセンス
ラーメン二郎を初めて食べたときの衝撃は忘れられません。
長い時間並んでやっとカウンターについたかと思うと一言も発せず黙々と食べる。
女性には通常の量でも食べきるのは大変です。でも周囲の人たちは麺を増したり、野菜を多めに盛ったり、さらにたくさんの量を完食完飲する。
店の中は一種のカタルシスに満たされているような独特な雰囲気でした。
牧田幸裕さん著「ラーメン二郎にまなぶ経営学」。
この本は、二郎に学ぶことで企業が差別化の視点を得られる、というコンセプトで書かれていています。
今日は、本の中から、なぜラーメン二郎が成功しているのか、私なりに感じた10のエッセンスをご紹介したいと思います。
1、既存のラーメンの定義にとらわれない。満足しない。
2、自ら信念を持った「尖がり」がある
3、顧客の声を聞くのではなく、自ら顧客に「尖がり」をぶつける
4、「重要な顧客は量を求める大学生である」というところからぶれない
5、「情緒的価値」(挑戦する勇気、優越感など数値化しにくい価値)で優位性を確立
6、「突っ込みどころ」満載にすることで、顧客→顧客のコミュニティマーケティングが活性化
7、一子相伝で修行するので全ての店舗に経営哲学が受け継がれる
8、アルファブロガーが情報を発信することでコミュニケーションマーケティングが機能9、製品とサービスは最初の20秒で強いメッセージを投げかける
10、時代の変化とともに変わり、その結果変わらない味
9番目の20秒。これは演奏にも通じるものだと思いました。
聴衆は最初の数十秒で「脳が聴くか聴かないか決める」判断をします。
そこが良くないと、それ以降どんなに良くても、半分くらいの内容しか聴いてもらえません。悪気があるない関係なくです。
逆に、最初がよければ、その後多少のミスがあったとしても聴衆は聴いてくれるものなのです。
10番も似ているところがあり、クラッシックのように止まっているように見えるものでも、実は時代によって変化しています。多角的で常に新しい感覚を刺激される感動があるのです。
以前は、ランニングや自転車など運動をしていたこともあり、頑張れば普通の量は完食する自信があったのですが、今はすっかり軟弱になってしまいました。二郎はやっぱり体育会系なんですよね。