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甘く美しい歌声 ミューズの神に愛された世界のディーバ・・・最高のビブラートとは

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ビブラート。
歌の演奏をよくよく聴くと、「アアアアア・・・」と細かくゆれているのが分かると思います。
素敵なビブラートをかけて歌えたら本当にかっこいいですね。
 
ビブラートは、演歌のようにしっかり分かりやすくかける場合と、クラッシックのように、一秒間平均5~6回くらいで割と細かくかける場合があります。
ビブラートは声にお化粧するようなものでしょうか。
素敵なビブラートをかけられれば、歌が何倍も上手に聴こえます。
 
私の知っている限りで、最高のビブラートの使い手は、アメリカのソプラノ歌手、キャスリーン・バトルではないかと思います。サントリーのCMでオンブラ・マイ・フを歌っていた歌手です。
甘く、美しい、それこそ絹のようなビブラート。
ほんとうに人間技とは思えない、小鳥のさえずりのようでもあります。
 
彼女が来日するとなれば、もうアイドルのコンサートに行く気分でした。
私は、高校生の頃からレッスンのアルバイトをしていたので、バトルのコンサートのためにしっかり貯金をしていたのを覚えています。
 
抜群のスタイル、チャーミングな美貌、エレガントな身のこなし、衣装の選び方、頭のてっぺんから足の先まで一部のスキもありません。女優のようです。
心とろけさせる、もう、夢のような舞台なのです。
 
完璧主義者のバトルは、いつもリハーサルの時間が長引き、開場時間に行っても、まだホールに入れないということも良くありました。
日本のファンのために、何曲ものアンコールを歌ってくれたことでしょう。ホールが客席照明をつけても、ホールの閉館時間を押しても、なかなかなりやまない拍手に答えて、「この道」など日本の歌手以上に情感たっぷりに歌ってくれるバトルはほんとうに素晴らしかった。
 
それでは、今日はキャスリーン・バトルの演奏で、ヨハン・シュトラウス作曲「春の声」を聴いてみることにしましょう。

帝王カラヤンも、バトルの声に大変ご満足のようですね。
メトの解雇事件もあったせいでしょうか。あまり来日してくれないバトル。もう60歳過ぎていると思います。また元気な姿で素敵な歌を聴かせてほしいですね。
 
だれでも出来るビブラートのかけ方については、また次回。

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