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Pure Storageはオールフラッシュストレージベンダーからデータマネージメントへ

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pure.jpeg オールフラッシュ・ストレージのベンダーとしてはユニークな存在のPure Storage。同社はオールフラッシュ・ストレージ専業であり、その上でハードもソフトも新しいものを使い続けられるEvergreen Storageという独自の製品提供のモデルでも市場に評価されている存在だ。

 同社は10年目の新しい企業であり、日本のビジネスは6年目になる。市場的にストレージのベンダーは、増えていた一時期からすれば淘汰されプレイヤーが固まってきた印象もある。新しいベンダーで、成長を続けているPureのような存在はあまり多くない。

 一方で最近は、ストレージのソフトウェアを売りにするベンダーが新たに台頭してきている。Rubrikのようにアプライアンスを提供はするものの、強味はソフトウェアであり、それをパブリッククラウドでも利用できることを売りにするベンダーだ。Veeam Softwareなどはソフトウェアに特化しており、Pure Storageなどハードウェアを持つストレージベンダーとは競合ではなく協業する立場になる。


 今回初来日したPure Storageの会長兼CEOのチャーリー・ジャンカルロ氏は、いまだ多くDSC_4056.jpgのデータが磁気ディスクの上にあると言う。磁気ディスクでは装置が大きくなり電力消費も多い。一方でフラッシュストレージは筐体が遙かに小さく電力消費も少ない。ここに目を付けたのがPureなのだ。とはいえ、当初はフラッシュストレージは高価だった。そのためプライマリのデータしかフラッシュに置けなかった。そこから時代は変わり、フラッシュが磁気ディスクよりも安くなり、今は全てのデータをフラッシュの上に置けるようになっている。その変化のトレンドを上手く掴んだのが、Pureと言うことになるだろう。

 まだまだ企業が扱うデータのボリュームは増えている。ペタバイトクラスのデータを持つことも当たり前の時代だ。クラウドが出た当初は、それら膨大なデータはすべて安価なクラウドに格納されるという雰囲気もあった。ところが今はそうでない。データの規模が大きくなると「データを動かすのは大変です。そのため将来的には、アプリケーションがデータのほうに行くようになるでしょう」とジャンカルロ氏は指摘する。

 このデータの発生するなるべくそばで処理をすることは、最近は他のベンダーも指摘するポイントだ。このことは結果的にハイブリッドクラウド、マルチクラウドになり、エッジコンピューティングにもつながる。

 そうなったときにストレージベンダーとして、データのマネージメントを効率化し最大限にデータの価値を引き出すために何ができるか。たんに安価で高速なストレージを提供するのではなく、データマネージメントの観点でビジネスを展開する。つまりはストレージベンダーから、常にデータが中心にある「データ・セントリック・アーキテクチャ」で、データマネージメントに貢献するベンダーになるのがPure Storageの目標となっている。

 データマネージメントのベンダーとして存在感を示すには、今までのデータを効率的に蓄積し管理するストレージのソリューションだけでは足りないだろう。企業のデータ活用のためのプラットフォームとして、Pure Storageを顧客が見てくれるか。そのためには、現状に対するプラスアルファが必要になり、それを自社で開発し提供するのか、パートナーとの協業で実現するのか。

 Pure Storageは、収益の23%をR&Dに投資しているとのこと。今後のPure Storageにおける投資の方向性が、気になるところだ。

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