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無意識有能な上司と有意識有能な上司のどちらがいいですか?

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大学で研究職として残る学生は、大学の指導教官からの指導を通じて学び方(型)を学び、自分の研究テーマを見つけて指導教官に指導を仰ぎ、最終的には自分流の研究のやり方を確立していくことになります。

「守破離(しゅはり)」

職人の世界でも、研究職の世界でも、この言葉はプロになるプロセスを見事に捉えていると思います。

◎守・破・離(weblio辞書)
仏教では習。絶・真ともいい、あらゆる道の修行における順序段階を教えている。
守(しゅ)―教えを守り私意をさしはさむことなく、ひたすら基本を身につける段階である。書道の楷書にあたるもので、一点一画をゆるがせにしない心配りが大切である。
破(は)―守の殻を破り躍進する時代である。いままでの教えを基礎とし、中核として、自己の知能や個性を発揮して次第に自己の剣道を創造する時代で書道の行書にあたる領域である。
離(り)―孔子の七十にして矩(のり)を超えずの境地であり、あらゆる修行の結果我が思いのままに行動して、いささかも規矩にはずれることなく、一つの形や流儀流派にとらわれることもなく、自由闊達に自己の剣風を発揮できる時代である。

学生の指導も仕事に対しての "型" を教えないと、テクニックなどばかりを教えていると小手先でしか仕事ができない人材になってしまいます。昔は会社に就職してから"型"を教えるというのが一般的でしたが、型を教える人材が企業でも不足しているのと、学生時代にも情報が先に入るので変な癖がついてしまうようです。

インターネット上の知識は、ある意味、有能な方が発信しています。ノウハウなどの類も能力が高い人がつくっている場合が多いようです。そのような知識を沢山あつめても仕事ができるようにならないというのは誰でもわかります。しかし、それが情報化時代の落とし穴でもあります。


新卒人材がまっさらな状態であれば、昔ながらの指導で大丈夫なんですが、今は少なくともいろいろな情報が先に入っています。それを前提に指導しないと昔の手法は通用しないのが情報化社会の人材育成の特徴です。

俺が若い頃は...
自分はできたのに、なぜ君はできない!
一から十まで教えないとできないのかお前は!

優秀な上司や先輩はそう感じてしまいます。

こんな簡単なこともできないのか!
何回同じことを言わせるんだ!
さっさと成果を出せ!

そうです。その人には簡単なことなんです。ただ、普通の人にはできないということをこの指導者は忘れてしまっています。

できないのには理由がある
事前にどのような情報を持っているのだろうか?
もっとわかりやすい指導方法はないのか?

などをしっかりと考えて、新卒でもわかる言葉でわかる単位(プロセス)に分割している指導者は優秀だと思います。

プロセスマネジメント大学では、

無意識有能な上司の下では、部下はなかなか成長できません。
有意識有能な上司の方が、部下は良く成長します。

と話します。

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