権利と義務と意識と行動
「仕事と作業って何が違うんですか?」
企業の新人研修や学生支援の中で聞かれる質問としては多い質問です。
私は明確に違う言葉ではないかと思っていますので、以下のような回答をします。
仕事には明確な目的があり、その目的としては、
利益を出すために仕事をはじめる際の約束(納期、コスト、品質)を守る、
その仕事を通じて成長する
ということがあるのではないかと思っています。
作業というのは、その仕事の中の部分的なものを指している場合もありますが、
それ以外の意味として目的はだれかが考えてくれて、
その指示のもと目的を知らなくてもできるものではないかと思っています。
上司と部下の関係では、
仕事の成果などを考えてくれているのは上司になることもありますが、
その目的をきちんと認識して指示されたことでも仕事として必死に取り組んでいる部下は
立派な上司や経営者になれます。
簡単ではありません。
誰しもが仕事と作業を切り分けて日々の業務に取り組むことができないものです。
ただ、これだけは経営者として言い続けないと、
結局は作業をやっているだけなのに
「自分は仕事にまじめに取り組んでいるのに会社に評価されないのか」
などの不満になってしまいます。
まじめに会社に出社すること、
まじめに残業すること(?)、
まじめに休日出勤すること
が評価にはつながりません。
定時時間だけが自分が働かないといけない義務の時間、と言っても、
評価につながる仕事ができていないと、
その定時時間だけの仕事と呼ばれている作業は、
派遣などの契約を結んでくれる社員の人の作業になります。
権利を主張するにはプロとしての意識を明確に持たないとバランスが保てなくなります。
どういう言い方をすれば理解してもらえるのかと
悩んでいる経営者や上司の人たちが世の中に増えてきました。
トリンプの前の社長の吉越さんの話などを引用して説明することもあります。
ただ、簡単ではありません。
「自分の人生を良くする、良くしたいという覚悟をしているかどうか」
がポイントなんでしょう。
口では大きいことを言って、実際には努力ができない人たちが増えてきたのも事実です。