コミュニケーションという曖昧な言葉
私が関わっているNPO法人の
「企業の採用活動に関する調査結果」
によると、
景気動向を見ながら最終的な判断をする、
という企業が増えてきたようです。
企業にとって、新卒人材というのは、将来への投資になるのですが、
その投資額は、みなさんご存じの通り、半端ではありまえせん。
採用する人材の人件費だ以外に、
新卒人材を育成する社員の労力、つまり、育成費用、も換算する必要があります。
育てている方は大きな労力を割いているのですが、
最近は、育てられている方は、それを当然と感じているような風潮もあるようです。
少子化の影響で、
周囲から何かしてもらうのが当然と感じてしまうのかもしれません。
そのような状況の中で、
多くの企業が、組織の中での「コミュニケーション」の重要性を感じており、
この「コミュニケーション」の場と質について考える必要が出てきているようです。
昔から、
「喫煙室が重要な社員のコミュニケーションの場である」
とよく聞きますが、
充実してきたデジタルのコミュニケーションツールの活用も検討したいところです。
アナログのコミュニケーションとデジタルのコミュニケーション
使い分けのルールを組織で徹底することが重要ですので、
都度、そのルールを再確認しながら組織の結束を強めていかないといけません。
また、情報を発信する側と受信する側の意識を合わせることと同時に、
発信させるタイミングを受信側がコントロールすることも
最近では重要になっています。
たとえば、
報告・連絡・相談
のタイミングを発信者(部下)に任せるのではなく、
タイミングを受信者(上司)がつくる、という「コミュニケーション」です。
「そのようなことは部下が考えるべきことだ」
と言っていては、
世代が変わった若手社員から、絶妙のタイミングで情報が発信されることはありません。
やはり、
若手人材の特性をきちんと把握して、
受信者である上司や先輩が、
情報(報告・相談・連絡)をほしいタイミングを、
まずは、発信者である、新入社員を含む若手社員達に
きちんと教えてあげなければいけない、
ということを理解すべきではないかと思います。
「コミュニケーションの重要性」については誰でも理解しているのですが、
ビジネスにおける「コミュニケーション」という言葉の意味について、
世代間ギャップを認識したうえで発しないと、
いつまでたっても一方通行のコミュニケーションになってしまう、
ということなんでしょう。