オルタナティブ・ブログ > 地方創生と次世代人材育成 >

ICT/IoT、ドローンなどを活用した地方創生や次世代人材育成に取り組んでいます。

次世代を担う人材に就職活動の際に考えて欲しい人生観

»
3月に某国立大学で学生向けの講演することになりました。

理工系の学生に対して、話したいことはたくさんあります。
技術が便利な世の中を創り、技術が人間の思考まで変えてきています。

技術が進歩していく中で、技術に携わる人間は正しい倫理感や技術の進歩に負けないための知的好奇心を
持たないといけない、ということも話をしたいと思います。
今に始まった話ではありませんが、
「楽して稼ぎたい」

ということを考える学生が増えています。

たしかに楽して稼げれば、それはそれで楽しい人生になるのかもしれません。
しかし、楽して稼いだ結果、自分は成長しているかどうか、というイメージは持ってもらいたいと思っています。
とはいっても、まだ社会に出ていない学生時代に、自分の人生をイメージすることはできません。

就職活動で会社は選ぶことはできても、自分がチャレンジしたいと思った職業につけるかどうかは配属発表が
されないとわかりませんし、
配属の後でもその部署で希望の仕事を任せてもらえるかどうかはわかりません。

どんな仕事を任せられても、まずは職業人としての土台作りのために真剣に取り組むということが大切では
ないかと思います。

真剣に取り組むことで、自分の人生という線を創るための「しっかりとした点」を打ち込むことはできるのでは
ないかと思っています。

目の前の仕事に必死に取り組む、例え自分がやりたいと思えない仕事でも必死に取り組むことで
「その仕事の楽しさ」に気づく可能性はあります。

以前も紹介しました、アップル社創業者のスティーブ・ジョブスのスタンフォード大学の卒業式での講演
(日本語字幕付)です。



いろいろな捉え方はあるでしょうが、自分が好きなことをやりなさい、というよりも、
将来どのような人生になるのかというのは、今の時点ではわからないわけなので、今の自分の状況を
受け入れなさいという風にもとれます。




生きているものは、必ずいつかは死を迎える。

「死」というものを「最高の創造物」とジョブスは言いきっていますが、実際に死に直面した人間が
言うと重みが違います。

ただ、「死」という絶対的なものを、自分では受け入れることなく毎日を怠惰に過ごしている人たちが
いるということも事実です。

人生に目標を、職業人としても目標を持つ

ということをやらないと、親からもらった大切な命、人生を無駄に過ごしてしまうということに
早く気付かないといけないのかもしれません。
学生に「職業観」講演をしたり、キャリアについて話をしたりする機会が多いですが、
若い彼らに人生観や死について意識するように話すことは非常に難しいです。
ただ、ジョブスは自分の人生の振り返りの中から、学生がスタンディングオベレーションするような
講演を行っています。

自分の人生を振り返り、それを話すことで相手を感動させることができるか?

そのような生き方は難しくは無いと思います。
自分の人生を大切するために、社会の一員としての責務を意識して、先人として次世代を
「今よりも住みやすいもの」にするために自分の人生の意味を考えて、
毎日を大切に、今日が人生最後の日だったらということを意識して過ごすことができれば、
その生き様に人々は感動するのではないかと思います。

当社の社員にも職業人としての目標を明確にするように指示しています

自分の人生を意味があるものにするために、この職場で、この仕事で何を得るのか、
その得た知識、知恵を価値に変えて社会にどのように還元していくのかということを必死に考えさせています。

自分の人生について必死になって考えない、というのは、
必死な思いで育ててくれた親に対しての背信行為で、それを必死に考えられない人間が
親となって子育てをすると、もっと無気力な子供が育ってしまいます。

価値の連鎖というものが親子で増幅されていけば、次世代はもっと良いものになると思いますが、
環境などの影響で価値の連鎖が薄まっているのが現代のようにも感じます。

その薄まっている価値の連鎖を補完するためにテクノロジーが使われることになれば、
こんなに有意義なことはありません。

テクノロジーを修める次世代人材には、いろいろと考えてもらいたいことがあります。


明後日は、ベンチャー企業や起業を考えている人たちへプレゼンテーションの研修を行います。
ビジネスプランなどのプレゼンテーションで一番重要なことは自分の志をどのように表現するか
ということになります。

そういう意味でいうと、スティーブ・ジョブスは世界一のプレゼンテーターではないかと思います。




プレゼンテーションはイメージを持つことで格段にうまくなります。

参加者の方々には、ぜひ、ジョブスのイメージを持ってもらいたいと思っています。 

Comment(0)