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ICT/IoT、ドローンなどを活用した地方創生や次世代人材育成に取り組んでいます。

財政難と情報発信形態の変化

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福岡にある、佐賀県と長崎県の福岡事務所が今月末で閉鎖されるようです。

地方都市が都市部にアンテナショップや連絡事務所を設置するというのは昔から行われていることですが、地方自治体の財政難ということもあって閉鎖されてる例が増えているようです。
大きなマーケットに自分たちのことを知ってもらう(情報発信)ために、そのマーケットから情報を収集するためにアンテナをはる方法も変わってきているのかもしれません。
インターネットでPtoP(Place to Place)をどのような形で作っていくのか?
今までの発想では難しいと思います。
地方自治体の職員の方々とお話する中で、前例がない的な話をされる場合があります。
これは非常に危険な考え方ではないかと思います。
地方自治体も考え方にどれくらいの柔軟性があるかということで格差が出てくる時代になっています。
情報の発信方法は、紙での情報発信をそのままインターネット上に写像すればいいという訳ではありません。情報を伝えたい相手の懐に入り込むということも考えて情報編集していかないと相手の目にはとまりません。
最近は、地方自治体の方々に情報発信と編集についての方法について話をする機会も増えましたが、その中で、自治体職員の方々の情報発信に対する柔軟性を阻害しているのが地域住民の方々の思考の柔軟性の欠如ではないかと感じることもあります。
柔軟性を求めるためには、やはりそこにも情報発信をしないといけません。
テクノロジーについては詳しいことを話をする必要はなく、情報によって人や市場は動いているということを再認識してもらえばいいと思っています。
単に情報を発信するだけでなく、情報の受け手のことまで考えて工夫するということを一緒に考えていければと思っています。
私たちなりに頑張っている
という変化を阻害する思考を、相手(マーケット)が求めるレベルまで頑張るという形にしていければ地方も活性化していくヒントを得ることができるかもしれません。

最近、東京などで、
『森戸さんの最近のブログを見ていると九州に引っ込んだように見えますが』
と言われることがあります。(笑)
引っこんではいません、10年前から、東京と九州を毎週往復する二重生活を送っています。
ただ、IT関連の専門にやってきた人間として、情報化を地域戦略や人材育成戦略に絡めて議論しないといけないと、どんどん日本が弱体化してきていると感じているので、クライアント様との守秘義務条項にかからない範囲でブログで情報発信しているつもりです。
世界の中の日本の立場を考える場合には、日本における九州の立場をケースとして考えるとわかりやすいと思っています。
先日、欧州に行って再度感じたのは、日本は欧州から見たら遠い国、極東であるということです。
感覚的には、東京から見た九州という感じでしょうか?
九州は、文化的な部分では非常に興味深い地区で、アジアに近いので特有の文化を持っています。
ただ、地域を元気にするリーダーが不在で、宮崎知事がテレビというメディアを使って情報発信にやっきになっているのを見ても、それを客観的に見る人が多いことでもわかるように主体的に動くリーダーが少ないとも言えます。また、それに付随してマイナス的な議論はされても建設的な議論はあまりなされない土地柄です。変化にも弱く、ここは九州だからということで積極的に動こうとはしません。
九州は島国なので道州制などには積極的で東京とは一線を画そうなどという議論は大好きです。(精神的に自立するのは歓迎ですが、東京から離れようとする意味が私には理解できません)
一部の日本文化に興味がある人には興味深い国かもしれませんが、経済的には今や世界一の借金大国です。
リーダー不在ということで考えると、この国では政治のトップや金融のトップの人材不足が深刻で、次の時代を創りだす方策も出せない状況で混迷状態が続いています。
主体的な議論がされないという面で考えると、税金の無駄遣いというものがあるとわかっていながらも、公的機関や大学、高校、義務教育機関などで税金を使い方について建設的な議論はされていないようにも感じます。
変化に弱いという面で考えると、日本特有の~という言葉のもとに、建設的な思考で前に進むことが阻害されているようにも感じます。
殻に閉じこもるという面で考えると、日本から英語圏内の経済圏や文化圏に対して積極的な情報発信がなされずに、日本語文化圏で思考が完結してしまっているのも問題かもしれません。
いずれにしても、グローバリゼーションの波をどのように乗り越えていくのかは、今、ほとんどの人が考えないといけない課題になっています。
将来的な課題を見据えて、今、何をすべきかを考えるという習慣を次世代人材には伝えていきたいと思っています。   
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