価値提供の対価回収の常識
全国各地で講演を行なうという仕事柄、毎週のように航空機を利用します。
航空燃料の高騰で航空運賃の値上げも検討されているようで非常に気になるところです。
今週はANA便で福岡⇒仙台、新潟⇒福岡というフライトを利用します。
福岡⇔東京の幹線と違って路線に割引料金が設定されていても割引率はそう高くありません。
幹線じゃないので他社との競争が激しくないので、これも仕方ないのかもしれません。
今週の日経ビジネスアソシエに蟹瀬さんも紹介されていましたが、欧州アイルランドにライアンエアーという航空会社があります。
日本のスカイマークエアラインズのような格安料金を設定して欧州内を飛び回っている航空会社のようです。
【以下URL】
Ryanair.
Cheap Flights - Lowest European Fares, Low Cost Airline
サイトを見ればわかりますが、チケット無料【空港税のみ】という便もあります。
なぜチケット料金が無料でも利益があがるのでしょうか?
それは、彼らが今までの航空会社の利益構造の常識を疑っているではないでしょうか。
新しいビジネスモデルなどを考える場合に、今までのビジネスの常識というのを疑えるかどうかというのは重要なポイントになります。
これは組織構造を改革する場合にも同じ様なことが言えます。
私が日常的に利用している日本の航空会社も早めに予約を行なった場合には割引料金が設定されています。
(制限事項:便の変更はできない、キャンセルフィーがかかる)
(それぞれの便の割引率もフライトの込み合い具合の予想で設定されている)
ライアンエアーでは、搭乗券は手書き、座席は自由席という場合もあります。
無駄なコストは徹底的に排除するために、機内誌は無くす、ドリンクは有料、機体も含めていたるところに広告掲載をしているようです。
例えば、私たちは目的地まで歩いて移動している間にもいろいろな広告を見せられ、その移動の間でも喉が渇けばお店で飲み物を購入するということを行っています。
それらの行為に関する部分を航空会社が一括して管理するということで収益をあげています。
ネット広告の世界もターゲットを明確にしたナノマーケティングが主流になるつつあります。
人が移動する手段に対しての費用の払い出し方に関するビジネスモデルもこれから変わってくると考えられます。
携帯電話もソフトバンクがボーダフォンを買収して、通話料無料で広告は動画配信という形に持っていくというのが予想されます。
収益構造は、通話料での回収から広告動画配信の収入とコンテンツ販売になるのではないかと思います。
価値を提供しての対価回収の方法も、お客さまからの直接回収から間接回収に変わってきたようです。