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計測できそうでできない多くのこと。エンピリカル(実証的)アプローチで。

「クラウド/」という表記

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「クラウドコンピューティング」はもともと包括的な概念をあらわす単語であり、ネットワークでつながった計算機リソースを使うという馴染みのある技術を指している場合もあれば、実現技術として安価で信頼性の低い計算機やストレージをうまく束ねて低コストで計算機リソースを提供する、という意味で使われていることもある。

既存の技術を「クラウド」と言いかえていることが多いせいで、新しい概念や技術がみすごされてしまうのはもったいないと思う。

そこで「クラウド」という言葉が指している内容をより明確にするために「クラウド/X」と側面をいっしょに書いて、どのような側面を指しているかを明確にしてはどうかと思う。Xには、たとえば下のようなものがある(多くは既存概念、既存技術だが)。

たとえば「クラウド/プロビジョニング」のように書く。「そんな簡単にはいかないよ」という声が聞こえてきそうだが、問題提起という意味でエントリにしてみた。

  • 一元管理、集約によるコスト圧縮
    一元管理することで計算機、ソフトウェア、ネットワークの管理コストを下げる。ソフトウェアやフレームワークを再利用することで開発コストを下げる。
  • サービス、位置(場所)透過性
    SaaSと同様に、セットアップが必要ない。サービス提供しているものがどこにあるかを強く意識する必要がない。
  • プロビジョニング
    必要な計算機リソースを短時間で増減できる。
  • ディプロイメント、開発の早さ
    ハードウェアやネットワークを汎用化しておき、すぐに新規のリソースを準備できるようにする。また、粒度の大きな定型ソフトウェアの組合せや設定の自由度を高めたソフトウェアの設定変更のみで開発期間を短縮する。
  • 実現技術
    • 広域負荷分散
    • ネットワーク、計算機の仮想化、ライブマイグレーション
    • 分散ストレージ

「X」を網羅的に列挙したり、その後、統一した名称にするのには相当な労力が必要になりそうで、そんな簡単にはいかないだろうが、もしうまくいけば概念整理がもっと早く進むだろうし、クラウドがもたらす新しいものに関心を集中できる。既存技術の由来を知るきっかけにもなるだろう。

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