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ソフトウェアレビュー・インスペクション時の役割分担どうしてますか?

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国内のソフトウェア開発組織のレビュー、インスペクションの実施率はかなり高いようだ。レビュー、インスペクションは欠陥予防活動や知識共有の場と位置づけられるが、実際には「効果がはっきりしないことがある」「うまくいくときとそうでないときの落差が激しい」ということも少なくないのではないだろうか。

そういうときにはレビュー、インスペクションでの役割分担を見直してみるとうまくいく場合がある。役割と責任を厳密に定義してメンバを割り当てるというのは日本にはなじまないかもしれないが、それらを見直すことにより、ごちゃごちゃしている、モレがある、ということを見つけられる。主要な役割は以下のとおり。

  • レビューア/インスペクタ(指摘者)
  • レビューイ/オーサ(レビュー対象の作成者)
  • モデレータ(司会、進行役)
  • 記録役
  • 欠陥修正のフォロー役

もしも、レビュー・インスペクションで指摘されたはずなのに、修正モレがあってテストで見つかる、ということがちょくちょく起きているようならば、以下に心当たりはないだろうか。

  • 「欠陥修正のフォロー役」「記録役」が存在するかどうか。存在するなら期待どおりに機能しているか?
  • レビュー・インスペクションの記録は見直しされているだろうか?議事録のような形でメールで送るだけにすると埋もれてしまうことが多い。可能ならば、バグ管理システムやバグ票と同様に管理したほうがいい。
  • レビューイ/オーサによって指摘にあわせて修正方針も話あっているだろうか?元々レビュー・インスペクションでは欠陥の指摘だけを行うことになっているが、レビューイ/オーサによっては修正方針も同時に話し合ったほうがよいときもある。

レビュー・インスペクションの効果がもうひとつ、という感触があるならば以下をチェックしてみてはどうだろうか。

  • 「モデレータ」が存在するかどうか。存在するなら期待どおり機能しているかを見直す。モデレータは時間配分や話が横道にそれたときに本題に戻すのが主要な役割だ。場合によっては、人の話をさえぎらないといけないのでそれなりにスキルや他参加者からの信頼が必要になる。
  • 主要なレビューアとモデレータが同一人物になっていないか?両方同時にというのは、負荷が高くなりすぎるのでなるべく避けたほうがいい。リーダや上司がメンバの進捗確認の意味でレビューを実施する際には、モデレータ、レビューアが同一人物となり、負荷が高くなる。モデレータは必ずしもシステムの中身に詳しい人物である必要はないので、モデレータを他の人に任せる等の工夫をしたほうがよい。
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