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計測できそうでできない多くのこと。エンピリカル(実証的)アプローチで。

「そうそう!」といってもらえた報告

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第16回エンピリカルソフトウェア工学研究会で「データ分析における産学連携の分類と経過」というタイトルで報告した。約2年半の間で私が担当した産学連携の進め方や体制を報告した。

ソフトウェア開発に関するデータをソフトウェア開発企業からいただいて、検証、解析、分析結果を大学から返すというベーシックなパターンや開発部門と開発支援部門等、複数の部門を巻き込んで推進していくパターンやケーススタディとなる開発部門を中心として開発支援部門の横展開を目指すパターン等を示した。2年半程度でソフトウェア開発企業130社との打合せ、20社強とのNDAベースの緊密な連携を実施した。

報告では、エンピリカルソフトウェア工学のデータ分析における産学連携の問題として、

  • 連携先のミッションとの不整合
  • 連携先の工数確保
  • 連携先とのスピード感の不一致

をあげ、それぞれの対策として

  • 分析手法のセグメント分け
  • 体制の工夫と稟議書向けの計画案作成
  • 計画とマイルストーンの設定、プロトタイプ試用

を述べた。

プレゼンの後で、「そうそう。そこなんだよねぇ」というコメントをいただいた。特に工数確保の部分と知見の1つとしてあげている「部門長クラスの方とリーダクラスの方双方の理解と協力が必要になる」という点について共感したという感想を多くいただいた。

報告の資料はこちら。プレゼンは私が実施したが、内容はEASEプロジェクト研究員として活動した松村氏、黒崎氏、玉田氏、角田氏、名倉氏との議論から生まれたものであり、松本教授からも多くのコメントをもらった。

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