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奇跡のニュータウン、ユーカリが丘に行ってきました (1)

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昨日2014/5/22、ご縁をいただいて千葉県にある「ユーカリが丘」に行き、ここを開発された山万株式会社様に案内をいただきました。

「ユーカリが丘」と言っても、千葉県に住んでいない方はご存じない方が多いかも知れません。私も名前しか知りませんでした。

しかし色々とお話しを伺っていくうちに、「これは奇跡の街だ」と思うようになりました。

そこで、実際に案内をしていただいた様子をご紹介する前に、まずユーカリが丘のご紹介をしたいと思います。(なお、図や写真は「ユーカリが丘 公式タウンポータルサイト」からダウンロードできる「夢百科 『千年優都 ユーカリが丘』」より引用しています)

 

まずユーカリが丘の場所の確認。東京から成田空港に向かって38Km程の場所にあります。東京まで電車で1時間強です。

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ユーカリが丘は、総開発面積は245ha、総計画戸数は約8,400戸の街です。

現時点で約6,900戸、人口約16,000人。まだ開発中の街です。真ん中に自然のままの田畑を残し、その周りに住居や都市機能を配置しています。

Photo_3  

空から見るとこんな感じ。

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全体図でもわかるように、京成本線・ユーカリが丘駅から出発している「山万ユーカリが丘線」が、ユーカリが丘全体を14分で一周しています。

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ちなみにこの「山万ユーカリが丘線」は、ユーカリが丘を開発した民間企業である山万さんが運営しています。不動産会社が運営する日本で唯一の鉄道です。

この路線のおかげで、ユーカリが丘ではどの家からも徒歩10分以内で駅に到着できます。山万さんは住民の利便性を考えて鉄道開設を決定し、苦労して許認可を取られたそうです。

山万ユーカリが丘線の起点となるユーカリが丘駅は京成本線と接続しています。1982年に開業したこのユーカリが丘駅も、ユーカリが丘の開発を決断された山万さんが自腹で作って、京成電鉄に寄付されたそうです。

 

ユーカリが丘がすごいのは、1980年の入居開始以来、一貫して人口と世帯数が増え続けていること。

Photo_6 

同時期の1970-1980年代に開業した他のニュータウン(多摩ニュータウンなど)は、30年以上経った現在、急速に高齢化しており、社会的な問題になっています。

実は日本のほとんどのニュータウンでは、計画戸数をすべて一斉に分譲して、売り切った後の管理は他の会社に任せる形になっています。こうすると同じ世代の人たちだけが街に住むことになり、数十年後には街が一斉に高齢化することになるのです。

 

しかしユーカリが丘では、子どもたちが沢山いて保育園もいくつかありますし、様々な年代の人たちが暮らしています。30年前に入居してご年配になったお子さんたちもユーカリが丘に住み、親子三代で同じ街に住んでいるケースも多いそうです。

Photo_7  

では、なぜユーカリが丘が高齢化しないのかというと、「毎年販売するのは200戸(平均)」という方針を1979年の分譲開始以来、継続し続けているからです。このおかげで、常に若い世代が街に入り続けています。

 

先に書いたように、ユーカリが丘では総計画戸数8,400戸に対して、現在6,900戸ですので、残りはあと1,500戸。7−8年で新分譲分は完売になります。(ただ新設マンションなどで若干増える可能性はあります)

ではこの後はどうするか?

そのために「"シニア"ハッピーサークルシステム」というリロケーションの仕組みを用意しています。

一戸建ては子育て世代にとって理想の家ですが、二人または単身世帯が多い高齢者世帯にとっては管理負担が大きくなるので住みにくくなってしまいます。

そこで山万さんでは、一戸建てから、同じユーカリが丘内にあるマンションや老人ホームへの住み替えをサポートしているのです。

通常の住み替えでは、一戸建ては評価額の7割での買い取りになります。そのために住み替えの費用負担が大きくなってしまいます。

しかしユーカリが丘では山万さんがすべて開発しているので、評価額の10割での買い取りになります。あるケースでは、180万円の負担で一戸建てからバリアフリーで最新セキュリティ・防災設備のあるマンションに住み替えをしています。

買い取った一戸建ては、山万さんがリフォームし、新たに子育て世代に販売します。

やはり消費力が高く元気いっぱいな若い世代がいることが、街の活性化に繋がるのです。

つまり、計画8,400戸のうち毎年平均200戸だけ販売する方針に加え、ユーカリが丘全体を山万さんが管理していることで、活気ある街を維持できているのですね。

 

山万さんは、他にも高齢者向け施設、保育施設、学校、貸し農園、商業施設のテナントなど、ユーカリが丘の街作り全体を手がけておられます。3年かけて保育園と高齢者施設を統合した幼老統合施設の認可も取られています。

山万さんは非公開企業です。短期利益を追求せず、長期的な視点で常により魅力的な街作りに邁進された結果が、今のユーカリが丘になっています。

それにしても、この数十年の間には、バブル経済による土地の高騰、そしてバブル崩壊もありました。そんな中でもブレることなくユーカリが丘の開発を進めてこられた慧眼には感服致します。

先見性に加え、地道な努力の積み重ねが、奇跡のニュータウンを生み出したのですね。実際に、ユーカリが丘では、実に様々な面でサステイナブルな街を実現しておられます。


 

だいぶ長くなりましたので、実際に見学に行った様子は明日ご紹介したいと思います。

【連載サマリー】

2014/05/23 奇跡のニュータウン、ユーカリが丘に行ってきました (1)

2014/05/24 奇跡のニュータウン、ユーカリが丘に行ってきました (2)

2014/05/25 奇跡のニュータウン、ユーカリが丘に行ってきました (3)

2014/05/31 ユーカリが丘の開発に尽力されている山万様で、講演しました

2014/06/03 山万様で、第二回目の講演を行いました

2014/06/07 山万様で、第三回目の講演を行いました。3日間で計570名が参加されました

2014/06/09  「進化し続ける人や企業は、謙虚にならざるを得ない」...山万様の嶋田社長から学んだ、謙虚さの意味

 

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