『朝のカフェで鍛える 実戦的マーケティング力』が生まれるまで(8):ポジショニングマップの作成 (09年4月)
『朝のカフェで鍛える 実戦的マーケティング力』が生まれるまでの経緯を連載でご紹介しています。連載バックナンバーは、こちら。
本書の3-4章では、バリュープロポジションを起点にして、商品のポジショニングマップを作る方法が書かれています。
本書でも、プロトタイプが出来上がりつつある段階で、改めて本書自体のポジショニングマップを作成してみました。
まず、対象読者を若手ビジネスマンに絞りました。
そして対象読者の課題を「マーケティングを学びたいという向上意欲はある。しかし教えてくれる人が周りにいない。MBAの本はちょっと敷居が高いし、MBAに通うのもちょっと無理と考えている」と設定してみました。
そして、マーケティング関連の本を求める読者のKBF (Key Buying Factor: 主要購買要因)をいくつか考えてみました。
色々な要因を考えた結果、下記2つの軸を選びました。
・初心者向け vs. 上級者向けという軸
・詳細な理論解説 vs. 分りやすいストーリー仕立てという軸
上記2つの軸は、全部で4つの組合わせが可能ですが、この中で、「初心者向け、かつ、分りやすいストーリー仕立て」というポジショニングのマーケティング関連の本は、世の中ではごくわずかです。
そこで、本書をこの部分に位置付けることにしました。
他にも、「理論中心ではなく、実践中心」「主流である消費者向けマーケティングではなく、世に数少ない法人向けマーケティング」等の軸も考えました。これらも適宜、プロモーションで訴求していくことにしました。
本書を企画するにあたり、本書で書いてある数多くのマーケティング手法を活用しています。
このポジショニングマップ作成もその一例です。
本書の物語の舞台は会計ソフト会社ですが、本書に書いてあることは、このように書籍出版のマーケティングにも応用できます。
このこと自体、小俣さんもブログで「おそらくほとんどの仕事で役に立つ内容だと思います」と書いて下さっている通り、本書が持つ汎用性の一面を示しているかもしれません。
4月下旬、出版社内で企画が通り、正式に出版契約を交しました。
本書の企画から5ヶ月以上経過した2009年4月末。いよいよ、本格的な執筆に入ります。