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 セールスジャパンの経営を始め、様々な事業活動に携わるマイク丹治が、日々仕事を通じて感じていることをつづります。国際舞台での活動も多いので、日本の政治・社会・産業の課題などについて、グローバルな視点から、コメントしていきたいと考えています。

ピンピン・ポックリにどうすれば出来るのか?

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厚生労働省の推計で10年後には認知症の人が700万人になるという。65歳以上の高齢者の5分の1だそうだ。そして、そのような事態になっても、自らの住み慣れた地域で住み続けられるようにというのが、国家戦略の基本的な考え方らしい。

もちろん認知症と言えども、生存している人間なのだから、少しでも快適に暮らせるようにすることが重要なのは理解できるが、何故これを減らすという方策の議論は行われないのか?

そもそも認知症のこの数は、諸外国と比べてどうなのだろうか?もちろん人種も違うし、食べ物も気温や湿度などの環境も異なるので、あまり単純な比較は出来ないとは思うが、どうも700万人と聞くとすごい数だと感じてしまう

何とか少しでも少なく出来ないのか?でないと、それでなくとも財政的な問題が顕在化している健康保険・介護保険の負担が益々重くなることは間違いない。急速な勢いで高齢化が進み、一方で高齢者が5年も寝たきりになるとか、これだけの比率で認知症になるとなれば、そのコストを保険で負担することなど出来ないのは明白だ。

どうもこの国は、何か困ったことが起こると、すぐに対症療法を考えるという悪い癖がついているとしか思えない。もちろん対症療法は必要だが、一方で問題が発生しないようにすること、つまり根源を断つことが重要だと考える。

私は、不勉強で諸外国の例は知らないが、少なくとも日本は寝たきりの期間が世界的に見ても長いのであり、加えて認知症もこれだけ多く見込まれるということであれば、諸外国の例とも比較しながら、これをどう克服していくか真剣に検討すべきだと思う。

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