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 セールスジャパンの経営を始め、様々な事業活動に携わるマイク丹治が、日々仕事を通じて感じていることをつづります。国際舞台での活動も多いので、日本の政治・社会・産業の課題などについて、グローバルな視点から、コメントしていきたいと考えています。

こういう解散ってあり?

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先週末がドタバタだったので、遅れましたが、一言。

解散風が吹いたかと思ったら、あっという間に解散。まあ、手際が良いというか、あまり悩まずに実行したな、という印象が強い。

だが、任期半ばで、消費税問題があるとは言っても、あまり政権を揺るがすイシューがあるわけでもないのに解散というのは、どうも今一納得できない。結局、今なら選挙をしてもあまり負ける可能性がないので、任期を伸ばすために今解散してあと四年与党としてやりたい、ということにしか見えないが、これって憲法の想定している解散なのか?この解散は違憲ではないのか?

だが、野党は色々と批判はしているが、考えてみれば、野党が弱すぎるからこのような解散が行われるのも事実。要は自分たちが、きちんと争点を提示できていないからにすぎない。その意味で、実は今回の解散の責任は、与党のみならず野党にもある。もっと言えば、上述のようなおかしな(小生にとってはだが)解散が行われるのは、結局政治全体の責任、ひいては我々国民の責任ということになる。

そもそも福島の原因究明すらできていない原発再稼働や、我々の国力を明らかに弱める円安誘導、更には既に機能しなくなっている国家主導の年金、保険制度の放置、政府による集団的自衛権の承認、などなど争点は山ほどあるし、これをきちんと指摘し対策を打たなくては、この国は国家としての存続すら危ういと考えられる。

日本は世界の中で民度が高いと言われるが、それは学校教育が行き届いているとか、算数が出来るとか、識字率が高いということにしか過ぎず、そのような民度を国民自身が自ら主体的に動いて自らの暮らしを充実したものにするということには使っていないということだろう。その意味で、世界でもっとも愚かな国民かもしれない。

そんなこと言っても、まだ豊かだし、海に囲まれているから安全だし、確かに円安で厳しいけどきっと製造業が頑張って良くなるし、原発だってきっと大丈夫、日本全体がおかしくなるとしてもまだまだ先だよ、という声が聞こえてくる気がする。

だが、時代は異なるが、ローマの、スペインの、大英帝国の落日は、そんなに時間がかかっただろうか?わが国の落日が、東西冷戦構造の解消とバブルの崩壊から始まっているとすれば、既に20年以上が経過している。そして、現代はドッグイヤーの時代なのだ

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