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 セールスジャパンの経営を始め、様々な事業活動に携わるマイク丹治が、日々仕事を通じて感じていることをつづります。国際舞台での活動も多いので、日本の政治・社会・産業の課題などについて、グローバルな視点から、コメントしていきたいと考えています。

争うことよりもお互いを想い合うように!

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先週末は、私が参加している合唱団のコンサートで、土曜日はゲネプロ、日曜日本番だったので、ブログが遅くなった。今日は海の日で休みだが、他の仕事もあって簡単に済ます。

先週後半は、ウクライナ東部でのマレーシア航空機の墜落に話題が集中した。同航空会社の先般の墜落については、真偽のほどは別にして、中国と米国の間の様々な情報戦が噂になったが、今回はどうもそのような事件ではなさそうだ。

実際に何が起きたのかは詳細な調査をしないと分からないのだろうが、どうもロシア派の部隊が爆撃機と間違って誤射したというのが真実に近いように報道では感じる。

まあ、もしそうなら、誤射したことはもちろん責められるべきことだが、その遠因は、プーチン氏の指摘する通り、ウクライナ東部におけるロシア派とウクライナ政府の間の抗争にあることは間違いない。

ウクライナに限らず、世界中で民族間であったり、宗教によるものであったり、様々な対立が存在するのは事実だ。それは、特にイスラム圏における欧米諸国の介入による国境の線引きなどという歴史的な経緯によるものもあれば、もっと古い過去の怨念とか、或いは貧富の差などによるものなどもあるだろう。

それぞれの原因は、もちろんお互いに場合によっては軍備をもって対立するに相応しいものなのだろう。だが、それが一体どんな解決に結びつくのか?数多くの世界的な大戦を経てきた我々人類は、その経験を踏まえてもう少し賢くなっても良いのではないか?

そして、そのためにはわが国を含めて、軍備を持って安全保障を確保しようという時代遅れの考え方を払拭する必要がある。また同時に、もちろん歴史に対する認識は重要だが、それを踏まえて不要な憎悪などを増幅する国家の扇動もまた排除する必要がある

そのような役割を果たすのに、わが国ほど適切な背景を持っている国は、或いは国民はいないのではないか?それが何故、逆に世界に紛争を増やすような武器輸出にまで手を染めようとするのか、私には理解できない。

ちょうどワールドカップサッカーで、ボスニア・ヘルツェゴビナが一つの代表団を送るに当たっての問題と、結果としてアルゼンチン戦で1点を挙げたときの国民の喜び、選手団の帰国に当たっての歓迎ぶりをテレビで放送していた。スポーツにしても、歌にしても、お互いが心を通わせ合えば、対立する気持ちを乗り越えて、お互いのよりよい未来へ向けて協力しあえるのではないか?

東アジアに位置するわが国において、もちろん太平洋をはさんだ同盟国米国や、開国以来様々な協力関係を築いてきた欧州諸国との協力関係はもちろん重要だが、国境問題などで対立しているかに見える近隣の二つの国と、どうやってお互いの将来を一緒に築いていくかが極めて重要だと思う。

そして今や必ずしも十分に機能しているとは言えない欧米的な民主主義・資本主義に変わる社会のあり方について、我々東アジアの国が協力しあって新たな仕組みを提示していくというようなことも考えられるのではないか?

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