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 セールスジャパンの経営を始め、様々な事業活動に携わるマイク丹治が、日々仕事を通じて感じていることをつづります。国際舞台での活動も多いので、日本の政治・社会・産業の課題などについて、グローバルな視点から、コメントしていきたいと考えています。

被災者の皆様の頑張りに感動!

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どうしても地震のことになってしまいます。被災後1週間を過ぎて、現地の被災者の方々も疲れやストレスが溜まってきていると思います。そのような中、騒がずに対応しておられる姿、そしてお互いに助け合っている姿を拝見すると、ただただ感動するばかりです。

また、一方で計画停電や、電車の間引き運転など、不便のある中、少しでも日本全体に役に立てればと、静かに状況を受け入れている関東地域の方々の姿勢にも胸をうたれます。

ただ、残念なことも起こっています。まずは買占め。確かに不安になる気持ちはありますが、コンビニから水を始め商品が消えてしまったのは驚くばかり。被災地以外の国民は少しでも現地優先で行きたいものです。ようやく現地の配送体制も整いつつあるようです。NPOも動き始めています。知人で現地にいた方の話でも、食糧は大変なようなので、出来るだけ買占めは控えたいですね。

また、とくに寒い日が続くので燃料も心配です。NPOなどが現地に行くに当たって、ガソリンがないのが問題という側面もありますが、まずは被災地以外では出来るだけ自家用車などは使わない努力が必要では?

一方で、震災を材料にした振り込め詐欺や燃料窃盗などが起こっているようです。被災地の方々が苦しんでいるところで、このような行状はさすがに如何なものかと感じます。被災地の方々の頑張りと、他の地域の方々の支援に、日本の素晴らしさを感じていただけに、益々もって残念です。せっかく日本は捨てたものではないと感じているのに、一方で日本もずいぶん荒んでしまったな、と感じざるを得ません。

原発の問題、放射能もあって、なかなか近付けず、実情も正確に把握できない中、対処しておられる関係者の方々は大変だと思います。ある意味命をかけて対応していただいていると深く感謝します。

私の原子力発電に関する初歩的な知識によれば、基本的に最悪の事態に至る可能性は決して高くないと思います。ただ、いずれにしても、電力系統を回復させ、それぞれの設備が自力で炉や使用済燃料プールに水を送れないと、厳しい事態は続きます。

現在のところ最終的に一番危険なのは、実は使用済核燃料の方ではないかと思われますが、このあたり経験も少ないことで対応が後手後手に回っているように見えるのがちょっと心配です。それから、電力会社が、発電所を廃炉にしたくないという意識が強すぎるような気がするのは、気のせいであれば良いのですが。

諸外国が、自国民に対するアナウンスをしています。もちろんこれはそれぞれの国の考え方次第ですが、これがいろいろな憶測を呼び、混乱につながっているのも事実。わが国政府から多少なりとも発表の仕方などについて要請できないものでしょうか

円高について、緊急で協調介入が行われました。確かに、投機的な動きで急速な円高が進んだのは事実です。このような火事場泥棒的な動きは回避すべきです。ただ、現実には市場が自浄作用で79円前後に戻した後の動きであり、本当に必要だったのかちょっと疑問です。

株価が戻ったのはもちろん良いことですが、でも、考えてみると地震で国力はそがれるのですから株価がある程度下がることは当然です。また、一時的に円高が進んだと言っても、財政構造も勘案すれば円安方向と考えるのが普通です。まして、当面生産活動には支障があるので、資材の輸入をしなくてはいけないとすれば、円高のほうがわが国のためだったのでは?このあたり、ちょっと良く分からないので、どなたか説明できる方がいれば教えてください

セリーグは3月に開幕、さすがに選手会の考え方に同調したい気分です。また、被災地を除いて統一地方選挙は行われるようですが、少し全国的に延期しても良いような気がします。

まあ、ともかくにもまずはまだ安否不明の方がいるので救助と、被災者の方の支援、そして原発の事態の打開が一番重要です。当面被災地での生活が無理とすれば、各地での受け入れも大事ですが、一方で現地復旧後に暮らせるような体制と、各人への支援もこれから真剣に考える必要があるでしょう。被災者の方々の就業支援なども重要になってきます。

日本全体で、この地震からの復興を皆で役割分担をしながら実現していく覚悟が必要です。結果として、全体の生活水準を下げても皆が暮らせるような社会と産業構造を当面目指すべきかもしれません

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