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 セールスジャパンの経営を始め、様々な事業活動に携わるマイク丹治が、日々仕事を通じて感じていることをつづります。国際舞台での活動も多いので、日本の政治・社会・産業の課題などについて、グローバルな視点から、コメントしていきたいと考えています。

マイク丹治のグローバルアイ その1

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 マイク丹治です。グローバルアイなんて大それたタイトルですが、結構仕事で海外へ出る機会も多いので、外から見て日本について思ったことを書いていきます。宜しくお願いいたします。

 現在いろいろな仕事をしていますが、その一つがセールスジャパンという中小企業やベンチャー企業の製品・サービスの営業を手伝って販路を拡大することです。世の中には、目からうろこみたいな話は結構あって、今のご時勢ですから経費削減につながるようなサービスは結構人気あるのですが、やはり大企業などエリート層が多いところに持ち込むと、組織の壁に阻まれることが多いと感じています。コピー用紙やトナーの代金、パソコンなどの保守料金、家賃や電気料金、携帯電話代、エレベーターの保守料金、数え上げればキリがないのですが、自分たちは十分に経費節減に注力しているから、これより安くなるはずがない、というのが一般的な反応です。何故もっと素直に新しいものに関心を示さないのか、ちょっと理解に苦しみます。
 日本の大企業のもう一つの特徴は、とにかく欧米の技術にはそれなりに尊敬の念を払うけれど、アジアについては「きっと技術力がないだろう」という態度を示すことです。もう、パソコンのボードとか半導体、液晶などの分野では、明らかに台湾や韓国の技術が優れているところがあって、自分では作れないものもあるのに、こんな態度では、これからどうやって国民の生活を支えていくのでしょうか?良いものはちゃんと取り入れればよい、これが明治以降の我が国をここまで成長させた原動力のはずで、小さな企業やアジアの仲間たちから素直に学ぶ気持ちを取り戻してほしいと心から思います。

 今朝までカンボジアに行っていました。まだまだ貧しい国で、支える産業は農業と縫製業、でも道路や港湾、そして電力などのインフラが十分ではなく、労働力は安いのですが、最終製品のコストになると周辺のベトナムやタイに負けてしまう、厳しい環境です。日本は、カンボジアに今でも世界一ODAで協力をしています。でも、現地在住の日本人は800名。韓国は3万人いるそうです。つまり韓国はODAではなく、実際に事業で投資をして、人が移り住んでいるということです。もちろん韓国には韓国の国内事情などもあるのだと思いますが、これはフィリピンに対しても同じです。もっと日本にとって戦後の経済成長の経験を生かせる東南アジアに積極的に投資をし、人を送ることで、お互いに協力できることがあるような気がします。インドネシアやフィリピンから、介護士として多くの若者が日本に来ましたが、介護に必要な専門用語も日本語で難しく、なかなか資格が取れないそうです。介護される人たちは、難しい言葉で話すわけでもないと考えると、もっと彼らのやる気を生かして日本で活躍していただけるような方法が考えられないでしょうか?せっかく景色が素敵で、人々が優しく、食べ物もおいしい素晴らしい国なのですから、もっと世界の人に来ていただいて日本ファンになっていただけるようなことを目指すべきだと思います。ひところ中国のファンドが日本の会社・技術を買いに来ていましたが、あまりに頑なな日本の企業の対応に、最近は関心を失いつつあります。

 最後に、リーマンショックで世界経済はまだ先行きが不透明ですが、逆に言えばこういう時期はリスクを取って新たなことに挑戦するチャンスでもあります。でも、日本は企業も投資家も皆下を向いてリスクテイクをしません。確かに日本は今とても豊かですが、次の成長を支える手立てがなければ、だんだん沈んでいくことになります。まだ新しい方向性は見えていませんが、ウォールストリートを中心とした博打に近い金融システムには自ずから変化が求められますし、イギリスで労働党のブラウン氏に対してキャメロン氏という保守派の大胆な改革を提唱する人が次の首相になる見込みであるとか、米国でティーパーティという新たな保守層が台頭しつつあるとか、世界中で大きな流れがうねり始めています。この変革の時に、明確な理念を持ってリスクを取っていくことは、極めて重要だと考えます。日本には、クールジャパンという日本特有の文化も有り、そして果物など丁寧にモノを作るという世界一の技術があり、素晴らしいところが沢山あります。これをどう世界に生かしていくか、是非真剣に考えて行きたいと思います。
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コメント

澤田景子(管理人)

誠ブログアクセス1位獲得、おめでとうございます。(4/14現在)
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今後も、マイク丹治さんならではのグローバルな視点から生まれる「思い」や「気づき」など、ご投稿いただけると嬉しいです。

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