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IT企業を中心に破壊と創造について

IT産業と法律(このブログについて)

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IT産業の将来を左右しているものは何かと問われれば、私は間違いなく「ネットに対する国会議員の見識」と答えます。

例えば、最近話題の薬事法の改正

薬事法の改正により、これまでインターネットで購入できた風邪薬、胃薬、便秘薬等が購入できなくなってしまいます。薬局に足を運ぶことのできない人達が、このインターネット販売を重宝してきたことを考えると大きな法改正です。

楽天やヤフーは当然に今回の法改正に反対の意を唱え、ネットで署名を集めたり、意見書を政府に提出し、改正を阻止しようとしています。賛成側は、日本薬剤師会や日本チェーンドラッグストア協会といったインターネット販売により、売上が減少した団体と非常にわかりやすい構図です。

インターネット関連法案についてはその他にも、「著作権法の改正」や「青少年ネット規制法の制定」があり、利益が減少した企業もあれば、新たなビジネスを創出した企業も出現しています。

インターネット関連法案については

(1)今、何が問題であるのか
(2)その解決策がもたらすIT産業へのインパクト

をしっかりと考えることが重要です。

(1)については、マスコミ等がそれなりに見出すことができますが、(2)については検討している様子を伺えません。

戦後の日本は、様々な産業が政府の保護を受けて、成長してきました。それは、その産業が将来の日本にとって、重要な産業になると考えての保護であったと思います。

IT産業については、グローバリーぜーションのなかで、日本のIT産業が確固たる地位を気付くためには、どのような法律が望ましいのか、その点についてもしっかりと議論していただきたいと思います。

今の日本に成熟しきった産業に多額のコストをかけて守る余裕はありません。

これからますます増えるインターネット関連法案の制定、改正を見守っていきたいと思います。

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