MSは出口を見つけることが出来るのか?
マイクロソフトが先日の29日から、次期基本ソフト(OS)であるウィンドウズ10をリリースしました。
何といっても今回の新OSの目玉は、旧OSである「7」(セブン)や「8」(エイト)を使っているユーザに、期間限定で無償のアップグレードサービスを提供する、というものです。
これはMSにとっては初の試みで、私、大塚も最初に報道発表で知ったときは正直驚きました。
と同時に、それくらい同社も追いつめられているのかも、と思ったのです。
なぜなら、10年くらい前には考えられなかったような方針転換であり、OSとOfficeは同社の屋台骨を支えてきたといっても言い過ぎではないほどのドル箱商品であり、キャッシュを持たらしてくれる源泉であったはずなのに、その片腕であるOSの方を手放そうとしているからです。
もちろんここにきて、Google Appsから主導権を奪いつつあるOffice365や、Azureなど法人向け商品では順調に育ってきた商品もあることは確かです。
次期OSである「10」の無償配布を決めた以上、今後はビジネスモデルを大きく変貌させていく強い決意がひしひしと伝わってくるのです。
つまりGoogleやAppleのようなインターネット型ビジネスを模索していくことになるのでしょう。
これが吉と出るか凶と出るかはわかりませんが確実に言えることは、時代はとどまることなく、動き続けているということです。立ち止まってくれないのです。
幸いにも同社には、これまで積み上げてきた豊富なキャッシュがあります。
大きくなり過ぎた会社の向かう方向を変えるためにも、時間をお金で買うことも有効でしょう。
時間があるように見えて意外と時間がないのがハイテク業界の特徴です。
マイクロソフトの動向から目が離せなくなってきました。