世界金融危機の今こそCSR~国連グローバルコンパクト~
マネジメントに必要なのはディシジョンメイキング、というわけで、統計学や経済学、会計・財務など、数字数字に追われる日々ですが、MBAのコースでは同時にBusiness Ethicsが必修になっています。利益追求しすぎて倫理を超えちゃった経営者が多かったことの反省でしょうね。
私の学校では「Global Citizen」という科目名で、主にCSRやビジネス倫理、サステナビリティなど、グローバルコミュニティの一員としてどうビジネスを運営していくか、ということを学ぶクラスです。
最近ではCSR白書を出す会社も増えていて、CSRについての理解が進んでいるように思いますが、まだまだ経営者が「慈善活動」のつもりであったり、企業PRのための口実だったり、というケースもあります。特に最近は環境問題の高まりに関連した「Green」が大ブームで、どこの企業もグリーンさをPRしていますね。もちろん企業が環境に優しい経営や商品を追求するのは喜ばしいことですが、最近は、ただロゴを緑にしたり、一方で環境をひどく傷つけながらも、環境に優しいことを多大にアピールするようなところも出ているようです。そんな企業を揶揄して英語では「Greenwash」と言います。ただ緑色で染めただけ、ということですね。
果たして利益追求とSocial goodは両立できるのか。これは永遠のテーマですね。
今日円相場が1ドル97円と聞きました。日本の株価も続落している上に円高となると日本経済の先行きに不安を感じます。CSRを経費だと考えた場合、このご時世にCSRとか言ってる場合じゃない、という経営者の方もおられるかと思います。
まず儲けて、それから社会に還元、って、私自身もついそう思ってしまうところがあります。
先週の10月17日、国連のグローバルコンパクトという企業のサステナビリティやCSRについての国連のイニシアチブが、1つの記事を掲載しました。
The Global Financial Crisis
Why the UN Global Compact and Corporate Sustainability Are Needed More Than Ever
世界金融危機によって、人々が国や企業に対しての不信が募り、株価は下落の連鎖を引き起こしていますね。こんな時こそ、もう一度自社の社会的責任について考えてみるのもいいかもしれません。